赤と黒 – 田代親世の韓国エンタメナビゲート

ドラマ解説

タイトル	赤と黒
韓国放送年	2010年　全17話
演出	イ・ヒョンミン
脚本	イ・ドヨン　キム・ジェウン　キム・ソンヒ
出演	キム・ナムギル　ハン・ガイン　キム・ジェウク　オ・ヨンス　チョン・ソミン

【ドラマ紹介】

『赤と黒』は、キム・ナムギルが復讐に身を投じる危険な男を演じ、熱狂的なファンを生み出したドラマです。

上流階級の人々と、彼らによって虐げられ踏みにじられた男、シム・ゴヌク（キム・ナムギル）。自分から全てを奪った財閥一家に復讐するため、ゴヌクは計算ずくで一家に近づいていきます。

ゴヌクが恋を仕掛けるのは、世間知らずのウブな少女（チョン・ソミン）と財閥の長女として自分を押し殺して生きてきた人妻（オ・ヨンス）。一方で、復讐の過程で出会った、安らぎを与えてくれる自分と同類の痛みを感じている女性（ハン・ガイン）には心を許していきます。ゴヌクはそこの3人の女性の前でそれぞれ違う顔を見せながら近づいていくのですが、特にオ・ヨンス演じる人妻とのラブエピソードは、どの場面もハラハラするほどの緊張感に満ちていて、見ているこちらも思わずよろめいてしまうくらい美しくセクシーなシーンになっています。

キム・ナムギルは、挑むような鋭い目つきとすがるようなはかなげな眼差しが交錯し、母性本能をくすぐります。やけどしそうな危うさを全身から放ち、粗野で野卑で、傷ついた獣のようなキム・ナムギルの危険な色香にめいっぱい酔わされるでしょう。

そしてもう一人、同じように痛々しい心を抱えたトラブルメーカーの御曹司をキム・ジェウクが演じていて、屈折した男心を繊細に演じていて、こちらも母性本能をくすぐります。

まあとにかくこのドラマは、主人公を演じるキム・ナムギルの圧倒的な魅力が画面を支配していて、キム・ナムギルのキム・ナムギルによる、キム・ナムギルのためのドラマになっています。そして彼の演技をさらに引き立たせる印象的な映像と音楽で、このドラマ独特の妖しい魅力に絡め取られるように引き込まれて行くでしょう。