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2022観劇振り返り②『エリザベート』

2012年の初演からの10周年記念公演です。

10年のあいだに5回上演されたわけですが、
初演から5演ずっと見ることができて幸せでした。

この演出バージョンは今回で最後だそうなので、
見納めという感慨にも浸りながら
観に行きました。
 
初演からずっとエリザベート役を演じてきたオク・チュヒョン
やっぱり素晴らしかったです。
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1幕で、姑から自由を束縛される発言を散々されたあとで
夫である皇帝も自分の味方をしてくれない
という絶望感の中で歌い始める「私だけに」で、
泣きながら歌い上げて
自由に生きることを自分に誓うのですが、
 
その後の 2 幕で夫に裏切られたと絶望し、
そのへんからもうどんどん気持ちが冷めきって
心が歪んでいくのを表すように
顔の表情を歪めていくのです。
 
私が特に好きなのは
精神病院で歌う「アムゴット(=何も)」。
 
色々戦ってきたけど
結局何も手に入れることができなかった、何も!
 
っていう、ものすごい絶望的な胸の内を
自嘲するかのように、さらけ出す思いで
ほとばしるように歌うのがいつも絶品で、
歌のすごみがひときわ感じられるんですよね。
私はオク様のエリザベートの中で
一番胸打たれる場面です。
 
余談になりますが、
日本版はこのシーンが入る場所が違っていて
それがなんでなんだろうとずっと不思議に思っています。
ハンガリーでトートに勝利宣言して
「私が踊るとき」を歌ってからまだそんなに経ってないのに
この精神病院のシーンが出てくるので、
エリザベートが絶望するエピソードがろくにないのに
絶望しちゃっているのか?と。
 
その点、韓国版は夫の浮気のせいで梅毒になり、
裏切られてほとほと宮廷に愛想をつかしたあとで
病院の場面になるので
見ていてもエリザベートの絶望がひしひしと伝わります。
理由があるはずなので、それを知りたいな~と。
 
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そして、あとはもうずっと
うつろな表情で
どうでもいいわっていう感じで
旅ばかりして世の中に無関心になっている感じ。
だから息子の皇太子に助けを求められても
「私ができることはないわ 」って、
突き放すでもなく、
もうどうでもいいって傍観してる感じがすごく伝わってきます。
本当に哀れみを感じてしまいます(泣)
 
初演からずっとエリザベートを演じてきて
そのたびに観るものをより大きく感動させてくれるので
オク・チュヒョンはやっぱり素晴らしいと
感動しながら観ていました。
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そしてトート役について、
シン・ソンロクトートはこれまでの私の予想を覆してくれるので、
見ていて面白かったです!
加えてソンロクトートは一切踊らないのですね(爆)
でもひときわ背が高いし、
歩き方や立ち姿がしっかり偉そうなのでハマってました。
ただ独特なトートだなあと思っちゃいました。
 
というのも、こんなにニヤニヤするトートは初めてで(笑)。
エリザベートに「消えて」と言われて、
これまでのトートだと
むっとしたり、傷ついた表情をしたり、
きつい表情になったりというのが一般的な表現でしたが、
ソンロクさんは
「またそんなこと言っちゃって、
いやよいやよも好きなうち。分かってるよ。
俺はまた来るからな~」
という心の声が聞こえそうな感じの
余裕のニヤリ顔で去っていくのです。
え、そこ笑うんだ!?って思っちゃいました。
 
特にルドルフ相手の時は上から目線で
突き放し感が半端なくて、
そこがすごくかっこよかったです。
冷たい感じが容赦ないっていうか、痛ぶってる感じ。
そして時々唇に手を当ててから
その手を相手に伸ばして投げキスのようにそ~っと飛ばすんですよね。
ニヤリとしながら。
これがまた色っぽかったです^^
 
 

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ジュンスのトートは
タラップへの現れ方やそこでの立ち姿がひときわ美しくて、
指先に至るまで、しっかりと人外のもの
という雰囲気を全身から漂わせてくれるので
インパクトが強いです。
個人的に宝塚的な幽玄なトートが好みなので
ジュンスの攻めぎみの獰猛な歌い方のトートは
私の好きなイメージとは異なるのですが、
カリスマ性と雰囲気づくりがさすがです。
 
色んなトートを見てきて
韓国版の斜めのタラップを
かっこよく歩いて降りるのは難しいんだなと感じるのですが、
そこはやはり初演から1番多く演じてるジュンスは
タラップの美しい降り方もさすがでした。
そうした細部にロマンが現れますからね!
 
 
パク・ウンテルキー二はキレッキレで
鋭いナイフのようなイメージ。
高音もシャープに伸びて会場中が大興奮‼
 
イ・ジフンの人間臭いルキーニもとっても好みで
芝居回しというか、お客転がしが上手。
 
カン・テウルルキーニは
野卑な感じがまさにルキーニっぽかったです。
 
 
 
【関連動画】
『エリザベート』観劇について語っている動画は以下です。
 

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2022年12月30日執筆

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