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韓国ミュージカル

『エクスカリバー』感想

6月15日のプレビューから始まった

今年一番の話題作と言っても過言ではない『エクスカリバー』

プレビューから初日を含めて4回観てきましたので

その感想です!

 

『エクスカリバー』は、イギリスのアーサー王伝説をもとに

作られた創作ミュージカルです。

スイスで初演されたものがあり、

その版権を韓国の制作会社が購入して

オリジナル設定を施して新たに作り上げ、

韓国創作として世に送り出された作品です。

 

だいたい創作ミュージカルは

事前情報があまりないので予習がしにくいです(^-^;。

なので、私の場合は

1回観るごとに順を追って

だんだんと理解できるようになるという過程をたどります。

なので、今回私がリアルに感じた過程を書いてみようと思います。

まず15日の世界プレミア初公開の日です。

『キングアーサー』を見ていましたし、

登場人物もけっこうかぶっていたので

どの程度設定が同じなんだろうという興味もありながら

見比べていく感じで見ていたのですが、

 

「『キングアーサー』とはモルガンの設定が微妙に違うのね。

異父姉弟じゃなくて異母姉弟なんだな」

とか、

「魔術師マーリンがこちらでは随分と重みがある存在なんだな」

とか。

「ランスロットは湖の騎士としての途中合流じゃなくて、

最初から森の中でアーサーと兄弟のように育ったんだな」

ということを感じながら見ていきました。

 

こんな感じで

どうしても1回目は

ストーリーや段取り確認がメインになってしまうので

私の場合は1回で深く感動できるところまで行かないんです。

 

で、1回目では

なんと言っても

モルガン役のシンヨンスクさんの

恨を抱えた禍々しいド迫力が凄すぎて、圧倒されました!

1幕1番の見せ場と思われる場面も彼女が歌うので、

すっかりヨンスクさんが主役みたいだな~という感想です。

「ガラスの仮面」に出てくる「二人の王女」の

姫川亜弓が演じた王女を彷彿さるんです。

って、この例えわかりますかね?

いるだけで寒々しい~。そして禍々しい~んです。

ランスロットとギネビアとの三角関係も

なんかわかる~といういい感じの不倫愛で

個人的にはしっくりきました。

だってランスロット役のオム・ギジュンが

アーサーの兄貴分として斜に構えながらも

一歩引いて支えてる感じがとっても格好いいんですよ!

そんな大人の男が最後まで気持ちを隠そうとしたけど、思わず~

という好きな展開でした(*^^*)

しかし、先ほども書きましたが、

プレビュー1回観た段階では

こちらもまだ理解が浅いので

わかりやすく表に出てくる

個性の強い助演キャラクターの濃さに目を奪われ、

アーサーは主役なのに

わりと踏んだり蹴ったりで

カッコいいというよりも可哀いそうだなあ、

という感想でした。

 

そして次に見たのが18日、

初日のジュンスの回です。

既に一度見てるし、

曲も改めて聞き直し、

気になった部分を調べて臨んだ2回目だけに、

楽曲の良さも、

内容の理解度も感じ方が全然違いました。

ジュンスはやっぱり大舞台に立ち慣れてる感があって、

アーサーの苦悩が切々と伝わってきます。

また常に超全力で、

「この一曲で歌手生命終わってもいい!」

くらいの勢いで苦しそうに歌う感じが

アーサーの苦悩や葛藤とシンクロしてドラマチックなんですよね。

こんなに最初っから飛ばして最後まで持つのかなと

心配になってしまうほど。

 

終盤は精神的にも疲れきって

自分の限界を越えていけるのかと自問しながらも

王の道を進む決意をする姿とか、

大切な人たちがいなくなり、

それでも孤独な道を行く決意をするアーサーが切ない!

やはりキャラクターとその俳優のストーリーが

シンクロするとより感情移入してしまいますよね。

そんな感じで勝手に ジュンスの人生に重ねて

見てしまいました。

 

カーテンコールでの初日挨拶では

作曲家のワイルドホーン氏から

「ジュンスのご両親に感謝しなきゃ、よくぞ生んでくれた」

と言われてました^^

 

そして思ったのは、

これはアーサー王が円卓の騎士を率いて

カッコよく王に君臨する物語ではなく、

一度は輝かしい時を体験しながら

その後いろいろと挫折や裏切りを味わい

それを経て、孤独な中でもなお

王の責任を背負っていく覚悟を決めて

もう一度奮い立つというお話なんだなあと。

それがストンと入ってからは

すごく感動できるようになりました。

1回ですぐに感動できる人が羨ましい~

 

でもだから人にも言うんです。

「2回目の法則」ですよ~、

少なくとも2度見ないと

本当の感動は味わえないですよ~と。

私の場合は最近は3回目にして落ちることが多いですが(^-^;

そしてドギョムの回を見ました。

なにせミュージカル始めてだけに

彼の初日を見に来た熱心なファンたちも見守るモード全開。

いつも以上に若い観客が多いな~と思いました。

 

で、1幕は特になんかこう、

支えてあげなきゃ感が出てて

美しいコリー犬のような可愛さでした。

そんな青すぎて純粋な少年が、

試練を経て

いやがおうにも王への自覚が芽生えていく過程が、

初舞台という本人の状況とぴったりなのも効を奏してました!

 

終始、歌も演技も安定していて、危なげないんですよ。

立派だなあと思いました。

 

カーテンコールでは、

ドギョムが誇らし気に挨拶するのを、

劇中あれだけ恐ろしかったシンヨンスクさんが

優しい眼差しで嬉しそうに見ていたのも

何だかほっこりしました。

 

 

ランスロット役のパク・グァンヒョンさんもすごく良かった!

なんといっても歌い方がロマンチック~。

あんな風に恋心を歌われたら、

ギネビアじゃなくてもなびいちゃいますね(笑)。

 

 

 

 

 

イ・ジフンランスロットは

チャラい風を装いながらも

実は純粋な男の純情を醸し出していて、

そんな男心にもまたグッときましたし、

私は3人3様でランスロット萌えしました(#^.^#)

 

 

いつもどちらかというとコミカル担当のソンジュノさんも

マーリン役はかっこよくてすごく良かったけど、

キムジュンヒョンさんのマーリンは重厚感がすごくて、

魔術師という以上に

隠しきれない男の色気がダダ漏れで

モルガンとの愛憎関係が更に際立ってました。

 

チャン・ウナさんのモルガンは艶っぽくってよりセクシー。

マーリンとの男女関係がより伝わってきます。

ウナさんもウナさんですごい威力ですが、

なにせヨンスクさんの爆発力がすごすぎますね。

 

4回観ると、

もう楽曲もしっかり頭に入ってグルグルと駆け巡り、

もう中毒のようになって

すぐにまた見たくってたまらなくなります。

 

舞台セットも美術も照明も何もかもが素晴らしかったです。

あ、ただ大量の水を使うクライマックスの場面は、

100トンの水を使っているというわりには

迫力がイマイチな気が。

 

スーパー歌舞伎で本水使うのを見ていると

俳優も水にどっぷりつかって

水しぶきを客席に飛ばしながら

テンション高く殺陣をするという感じなので、

それから見るとあまりにもおとなしい~。

ここで俳優たちが濡れてしまうわけにはいかないのでしょうが、

せっかくの水の使い方がもったいない気がしました。

 

しかし、学生さんにも出演してもらっての

総勢72人の大人数が舞台に揃うのは

大迫力で圧巻です!!

 

 

4回の観劇を

1階、2階のそれぞれ上手と下手で見ましたが、

個人的には、アーサーもランスロットも、

見るなら上手側が良かったです。

2階も全体が見渡せて、

何度か見る予定なら一度は2階上手もオススメです。

 

 

2019年7月10日執筆