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韓国ミュージカル

『三銃士』10周年記念公演感想

 

「田代親世の韓国エンタメナビゲート」

にお越しいただきありがとうございます。

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3月と4月にソウルに行ったとき、
『三銃士』を見てきましたので、
遅まきながら合わせた感想を。

 

そしてアイドルがキャスティングされている作品なので
もしかしたら初めて韓国でミュージカルをご覧になる方も
多いかもしれないので
基本的なところも抑えながら
書いていこうと思います。

 

韓国の『三銃士』は2004年にチェコで誕生した
チェコ版なんですよね。

2009年に韓国で初演されて、
今年で10年目というわけでの
10周年記念公演です。

もっともチェコ版から新たな登場人物などを増やしたり
けっこう手を入れて再構成されているので、
ライセンスと韓国の創作とが融合したものになっているそうです。

 

 

以前日本の帝国劇場で
井上芳雄がダルタニアンを演じた『三銃士』は
オランダ版なので
ストーリー展開も曲も違うものです。

 

私は日本版を見たあとで韓国版を見たので
何の予備知識もなく、
絶対同じものに違いないと疑わずに見始めたら、
あれあれ? となって、
びっくりした覚えがあります(笑)。

 

韓国のは鉄仮面伝説がモチーフになっていて
オランダ版は女王の首飾りがモチーフになっていました。

 

で、以下感想ですが…

 

『三銃士』と言えば、
韓国では
オムユミンボム!

そう、初演からのメンバーである

オム・ギジュンがダルタニアンで

・ジュンサンがアトス

ミン・ヨンギがアラミス

キム・ボムレがポルトス
とそれぞれの名前から一字取ってオム・ユ・ミン・ボム

 

※この写真のメンバーがオム・ユ・ミン・ボム

 

というイメージが強いです。

日本にも来日し、上演されましたが、
アイドルたちをダルタニヤン役として取り入れながらも
オムユミンボムは日本でも健在でした。

 

しかし、同じものが続くことを嫌う韓国気質で
マンネリ感もあり
前回2016年には三銃士キャストをリニューアルして
上演されました。

 

で、今回に至るのですが、
なにせ10周年の記念ですので
おなじみのキャストたちが帰って来て
新たなキャストも加わっての公演となりました。

 

 

2年ぶりの『三銃士』は
さらにテンポがよくなってた印象で
とっても面白かったです!

 

3/17日、このキャストで観ました。

ダルタニアン:ソン・ホヨン
アトス:キム・ジュンヒョン
アラミス:パク・ミンソン
ポルトス:キム・ボムレ
ミラディ:チャン・ウナ
コンスタンス:ジェイミン

 

何より、アトス役のキム・ジュンヒョンですが、
ここ最近は

『モーツァルト』のコロラド司教
『ジャック・ザ・リッパー』のアンダーソン刑事
『ザ・ラストキス』のターフェ首相

などなど、ひと癖ある
悪い奴を演じることが多かったので、

そんな彼が、
明るく笑ったりする良い人を演じているのが
とっても新鮮(笑)。

コントもやってるし~、

変顔もやってる~と

内心「ひょえ~っ」っと、
見ていてくすぐったくなるような、
見慣れないものを見る気持ちでした(爆)

 

しかし基本は伝説の三銃士ですから二枚目です!
とくに裾長衣装を翻して戦う姿の
そりゃあもうかっこいいこと〜^^
そしてミラディとの大人の愛憎場面もいいですわ~。

ダルタニヤン役のソン・ホヨンも
軽妙で明るくてぴったりはまってました。
やはりもうアイドルを超えたエンターティナーですから
達者ですね。

 

三銃士とダルタニアンが
敵と剣で戦うシーンが何度か出てきますが、
これがすごくかっこいいです。
戦いっぷりがとってもリアルで、
ケガしないか見ていて心配になるほどですが、
鮮やかな見せ場になっています。

 

 

2回目は今週月曜日(4/23)に鑑賞。
月曜もやってくれててありがたい。

 

ソ・ウングァンは去年『ハムレット』を見たときに
ものすごいカッコよくて良かったので
今回もあえてソ・ウングァンの回を選択しました。

ダルタニアン:ソ・ウングァン
アトス:キム・ジュンヒョン
アラミス:ソン・ジュノ
ポルトス:イ・ジョンス
ミラディ:ソ・ジヨン
コンスタンス:ジェイミン

しかし、バリバリアイドル回よりも
老舗のおじさまキャストの方がチケット取りにくく、
満席の時もあります。

すごい~。

アイドルよりも強いアラフォーとアラフィフたち!

で、ウングァンですが、
歌がうまいし、
ちゃんとミュージカル的な歌唱なので
安心して見られました。

そして彼の、
人好きのするニカッとした笑顔が可愛いかったです。
とっても愛着の沸くダルタニアンでした。

 

ちなみに『三銃士』では、
毎回ダルタニアンが銃士になるためのテストで
観客のところに降りてくる場面があります。
その席は左から2ブロックの
3、4列めあたりの左通路側でした。
いつもかどうかはわかりませんけど。

で、その銃士テストの時、
ウングァンがお客さんに

「キスしてもいいですか?」

と聞いたらダメって言われて、

「断られました~(泣)」

と兄貴たちに泣きつく困り顔も可愛くて、
ポルトスから
「横の列の人に聞いてみろ」と言われて
ようやく隣のお客さんにOKもらって
おでこにキスしてました。

いやあ、これを断る人を始めて見ました、
いるんですね~。
びっくりしただろうな、ウングァンも(爆)

ところでウングァンは
アトス役のキム・ジュンヒョン兄さんのことが
大好き光線を劇中でもちょいちょい出してましたが、

キム・ジュンヒョンも
彼のことが可愛くってしかたがない感じの
相思相愛っぽかったです(爆)。

それが ”アトスに憧れるダルタニアン”
な感じをより強めていて
微笑ましかったです。

 

カーテンコールの時、
長身のキム・ヒョンジュンにウングァンが抱きつくと
ちょうどすっぽり収まる感じがまた見ていて和みました。

 

カーテンコールでキム・ジュンヒョンが
客席に投げキッスをしたら
アラミス役のソン・ジュノが
おえっ~というジェスチャーをして
ジュンヒョンが「なんだよ〜」みたいになったところで、

ウングァンが、
自分も投げキッスをするがごとく
自分の唇に当てた手を客席に投げるのかと思いきや
なんとキム・ジュンヒョンの口に当てたものだから
ジュンヒョンもすっごく驚いて

「何をするんだ、こいつ~、気持ち悪いじゃないか~」

的な感じでウングァンのことを小突いてました(笑)。

 

こうしたキャストたちのわちゃわちゃが
とっても楽しかったです。

 

何か深みがあるわけでも
人物の心情を読み解く面白さがあるわけでもないですが(笑)、

勧善懲悪、
単純に気軽に楽しめて、
チャッチーな名曲たちと

「我らは一つだ!(ウリヌン ハナ)」
を何度も叫ぶ男たちの友情と

ダルタニアンが父親から言われて育った言葉、
いわばダルタニアンの座右の銘である
「正義は生きてる!(ジョンイ ヌン サライッタ)」
というテーマが

清々しく伝わってくる
おススメ作品です。

 

 

『三銃士』の乾電アートセンターへの
行き方ですが、

最寄駅は地下鉄の良才駅。

地下鉄構内のアーケードにお店が多くて
化粧品がずらりと並んでいました。

良才駅からの歩き方ですが、
インターパークの日本語ページに
以下のように行き方書かれていますが、

==================
3号線良才(ヤンジェ)駅1番出口から
南部ターミナル方向に200M直進。
金剛製靴とハナ銀行の間を入り、
約150M進むと左手に見える。
==================

一ヶ所だけ、最初に右に曲がる場所の
「金剛製靴とハナ銀行の間」
という表現がわかりにくく、
その角からだと劇場が見えないので
本当にここで曲がっていいのか?
と心配になりますが、

TONYMOLYのビルがあるので
そこを目印に右に曲がるといいです。

そしてしばらくまっすぐ行った交差点を
左側に曲がれば劇場があります。

歩いて10分かからないです。

 

食べるところは、
良才駅の地下アーケード内には
うどん系とかドーナッツ店とか
軽く食べるお店もあるので
簡単に済ませるならそこで腹ごしらえしてもよさそうです。

 

でも個人的には
駅を出てから劇場に行く途中にある
チョングッチャンのお店がおススメです。
TONYMOLYのビルのすぐ手前右側にあります。

「晋州チョングッチャン」

階段を下りた地下がお店です。

 

私は1人だったのでこんな感じのメニューでした。

有機農大豆のチョングッチャン定食 90000ウォン

 

でもランチに2人以上で行くなら
コースメニューが15000ウォンからありますので
それがいいかも。
注文したかったけど、
2人以上じゃないと注文できない~
と言わてしまいまして(^-^;

ただ、夜はまたメニューが変わるようですから
確認してください。

こちら

 

お昼どきはすごく込むので、
以前行ったときは入店を断わられました。

少し時間をずらしていった方がいいかもですね。

 

『三銃士』は5月27日まで上演中です。

 

 

2018年4月26日執筆

 

 

 

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