ドラマ解説

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タイトル 王女の男
韓国放送年 2011年 全24話
演出 キム・ジョンミンほか
脚本 チョ・ジョンジュほか
出演 パク・シフ ムン・チェウォン ソン・ジョンホ ホン・スヒョン イ・ミヌ

【 ドラマ紹介 】

<ドラマ概要>

『王女の男』は、朝鮮時代の実在するクーデターを背景に、
ロミオとジュリエットのごとく、政敵となってしまった男女の
引き裂かれる恋を描いたラブロマンスです。

朝鮮第5代王文宗の時代、
王の弟である首陽大君(キム・ヨンチョル)が王座を狙い、
文宗亡きあと幼くして王座に就いた甥の端宗から
王座を奪うべく起こしたクーデター癸酉靖難(ケユジョンナン)。
首陽大君は端宗を支える重臣キム・ジョンソ(イ・スンジェ)を始め、
敵対勢力を一挙に殺害してしまいます。

この大人たちの殺し合いは、子供たちの運命を狂わせ、
愛し合う男女も、仲のよかった友も、師匠との絆も引き裂いていきます。


<見どころ&感想>

政治的謀略の緊張感と身を切るような切ないロマンスの合体で
独特の魅力を醸し出し、
イ・スンジェ、キム・ヨンチョルといったベテラン俳優たちの演技が
ドラマに重厚感を与え、王座を巡る歴史ドラマとしても見ごたえがあります。

しかしやはり一番の見どころはパク・シフの魅力でしょう。
パク・シフは最初、風流を楽しむロマンチックな貴族の男として登場。
華やかで涼やかな貴公子スマイルで明るい恋が始まるのですが、
一転、父と兄を殺され、友にも裏切られ、
愛する女が憎き敵の娘だと知り、奈落の底に突き落とされます。

その過程で見せる絶望、憤怒、
哀切を見せていく千変万化の表情に引き込まれます。
特に、復讐を誓い誰も信じられないという修羅を生きる男の
憂いをたたえた白皙の美しさが際立っています。

対するムン・チェウォンも、まっすぐで純粋な
命がけの愛に生きる芯の強い美しさを見せていて、
一つの政変をきっかけに変化を遂げる
この美男美女の切々たる想いに心つかまれるでしょう。

序盤は、明るい恋物語の影で、
大人たちの策略による崩壊の足音が
少しずつ近づいてくる緊張感がたまりませんし、
後半は、もののあわれを誘うような恋人たちの場面の
一つ一つが美しくて酔わされます。

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