ドラマ解説

ドラマ解説一覧に戻る

おすすめ

タイトル 塩人形~ヴィクティム・オブ・ラブ~
韓国放送年 2007年 全20話
演出 パク・キョンリョル
脚本 パク・オニ
出演 ファン・スジョン キム・ヨンホ キム・ユソク チョン・エヨン

【 ドラマ紹介 】

『塩人形~ヴィクティム・オブ・ラブ~』は、夫の命か、貞操か、究極の選択を迫られた妻が辿る愛と苦悩の物語です。

タイトルになっている「塩人形」とは、韓国の有名な詩がモチーフになっていて、海の深さを測るために海に溶けてしまった塩人形のように、愛のために自分を犠牲にした女の愛になぞらえています。

人妻であるヒロイン(ファン・スジョン)は、手術しなければ死んでしまうという生死の境に立たされた夫(キム・ヨンホ)を救うため、莫大な手術費用と引き換えに、やむを得ず、昔から自分に思いを寄せている夫の親友(キム・ユソク)と一夜を共にしてしまいます。

夫のためとはいえ、屈辱の一夜を過ごしたことで罪悪感に駆られていく妻、その事実を知って、妻を深く愛しながらも受け入れられずに葛藤する夫。そして焦がれても焦がれても拒絶されてしまう愛を思い切れずに苦しんでいく男。人物たちの愛憎入り混じった、複雑で繊細な心理描写と、緊張感あふれる展開にぐいぐいと引き込まれていってしまう、まさに、この面白さは掘り出しものです。

その大きな要因が、とんでもない取り引を持ちかけた財閥の御曹子の愛です。放蕩暮らしをしながらも10年も忘れられなかったその愛は、彼にとってどん底に見たひとすじの希望であり、生きる理由でした。『がんばれ!クムスン』で、クムスンの義理の兄を演じたキム・ユソクがこの屈折した御曹子に扮しているのですが、全身で愛を渇望していく、胸かきむしらんばかりの切実な愛を表現していて、見ていて胸が痛んで痛んでたまりません。本来なら憎まれ役となるところですが、『バリでの出来事』でチョ・インソンが演じた御曹子像に通じるものがあり、胸を突く絶賛の演技で気持ちを持っていかれること請け合いです。

『ホジュン~宮廷医官への道~』で国民的ヒロインとなったファン・スジョンの5年ぶりの作品で、そのたおやかで芯の強い美しさは健在です。また『ソドンヨ』のキム・ヨンホが無骨ながらも優しい夫を演じています。ベテラン演技者たちによる、雰囲気のある大人の愛のドラマです。

この作品が気に入った人は

・人物たちの愛憎が絡まった秀逸な心理描写が見たいなら
…『バリでの出来事』『チェオクの剣

・一つの選択が夫婦に波紋を広げていくドラマなら
…『誘惑』『90日、愛する時間