スター列伝・スターコラム

韓国スター列伝一覧に戻る

略歴

コン・ユ

「こんなに好青年だったなんて!  コン・ユのファンミーティング」

 

8月5日(土)にコン・ユさんのファンミーティングがあり司会をしました。
私は『乾パン先生とこんぺいとう』という彼の作品が
すごく好きだったんです。

その中の彼は、母性本能をくすぐるタイプの役どころで、
なんて可愛い男性!という感じ。

その魅力的なキャラクターに惹きつけられていたので、
実際お会いしたらどんな人なのかなと、
司会するのを楽しみにしていました。
でもまぁ、きっといまどきの男の子なんだろうなと思っていたんです。

ところが、本人、想像以上にすっごく真っ当ないい人で
もうビックリしてしまう程でした。

 

まずサービス精神が旺盛で、ひとつ聞くと、
それを面白く膨らませて答えてくれる会話のセンスがあって、
頭もいいし、人にすごく気をつかうやさしさもありました。

 

ファンの方をお姫様抱っこする場面があって、
そのファンの方は自分は重いから…と
頑なにしり込みしていたのですが、
コン・ユさんが、「僕は鍛えているから大丈夫ですよ」と
さらりと言ってやってあげていました。
眼差しとともに、このひと言の言葉が優しくて男らしいんです。

 

ファンミの最後には
「海外(日本)でこんなに僕のことを愛してくれてありがとうございます」
と床に頭と手を付く韓国の最大級のおじぎをお客さんに向けて
正面、左右と3回もしてくれました。

私も数々のファンミをこなしてきましたが、
ここまでのことをした人はいままで初めてでしたし、
若いのに! と感動しました。
もちろんお客さんも感動~。

 

握手会では、もう時間が押してしまい
「ひとりひとりとハグできないのが申し訳ない」
といった眼差しを投げていました。

 

今回は、公式日本初のファンミーティング。
日本ではまだこれからの俳優です。

『乾パン先生とこんぺいとう』の役で好きになった
というファンの人が多かったけれど、
実物は役以上に素敵でした。

終了後も
「通訳さんも司会の方も喉がすごく疲れたのではないですか」
と気づかってくれたりして、
若いのに気配りと礼節にも長けていました。

一見、いまどきの若者というイメージなので、
この好青年ぶりが印象的でしたね。

つい最近韓国で終わったばかりのドラマ『ある素敵な日』に出演していて、
その役が自分でも気に入っていたと言っていましたから、
このドラマを早く見たいなと思いました。

 

(2006年8月12日)

 

 

略 歴

1979年生まれ。キョンヒ大学演劇映画科1年の時、ケーブルテレビの音楽チャンネルのビデオジョッキーに採用になったのが芸能界入りのきっかけでした。俳優デビューは、2001年の青少年ドラマ『学校4』。これは2週間テレビ局に通い詰め、監督に会ってオーディションを受けてゲットした役だったそうです。そしてこのドラマを見ていた監督が、コン・ユを『同い年の家庭教師』にキャスティングし、2003年に映画デビューも飾りました。

2003年にはドラマ『スクリーン』で、SBS演技大賞のニュースター賞にも選ばれています。特に大きな人気を得るようになったのは、2005年のドラマ『乾パン先生とこんぺいとう』から。ここで親の愛に飢えた反抗的な高校生が女性教師に恋をしていく姿をキュートに演じて人気急上昇しました。このドラマを始め、映画の『Sダイアリー』『恋の潜伏勤務』など、生意気で愛嬌のある年下の男の子というイメージの作品が多かったのですが、『ある素敵な日』で、頼りがいのあるタフな男性キャラに挑んで好評を得ました。その後、『コーヒープリンス1号店』で、男装した女子従業員に恋して戸惑っていくカフェの社長を演じて大ブレイクしました。日本映画の『龍が如く』にもスナイパー役で出演したことがあります。

大人気の中、軍に入隊し、除隊後は映画『あなたの初恋探します』で復帰しました。また昨年は、入隊中に原作小説を読んで自ら企画を持ちかけ、主演を果たした社会派映画『るつぼ』が、実際にあった児童養護院で起こった虐待事件を題材にしていただけに韓国で再捜査の声が上がるほどの旋風を巻き起こし、映画人としての株を一気に上げました。この作品の演技で青龍映画賞で人気スター賞を受賞しています。
2012年にはヒットメーカーホン姉妹が脚本を手掛けるラブファンタジードラマ『ビッグ~愛は奇跡<ミラクル>~』に出演しましたが、ドラマ自体が視聴率が低迷し良い評価を受けられずに終わってしまったことがトラウマになったのか、以降は映画への出演が続き、『サスペクト哀しき容疑者』では北朝鮮の特殊部隊の工作員役だけに鍛えぬいた身体で派手なアクション演技を繰り広げました。

2016年はコン・ユの第3の全盛期の幕開けとなりました。映画『新感染ファイナル・エクスプレス』『密偵』が大ヒットを記録し、とくに『新感染~』は2016年の観客動員ナンバーワンを獲得。年末からは、4年ぶりに出演するドラマ『トッケビ』が始まり、高麗時代の将軍から鬼になって900年生きている男に扮し、彼特有のソフトさとひょうひょうとした中に見せるロマンチックさで多くの女性を虜にしました。
(2017年11月)