スター列伝・スターコラム

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略歴

ソ・ジソク

『19歳の純情』でのツンデレ御曹司役や『グロリア』でのストイックに愛に生きる孤独な貴公子役などで人気のあるソ・ジソク。笑うと目じりに3本ほどの深いしわがくしゃっとした感じで寄るのがとても素敵で、かわいさをも醸し出す。

そんな彼が、以前私が司会を務める番組の収録にゲストで出演してくれたとき、役では軽妙洒脱なキャラを演じることもあるので、トーク慣れしている人かなとも想像していたのだが、実際はたたずまいがとっても静かでものすごくシャイな人だった。

番組は、どっぷりとソ・ジソクさんの魅力を語ろうという趣旨の内容だったので、視聴者が選んだソ・ジソクさん出演のドラマで好きなものや、ベストシーンのランキングを発表し、ソ・ジソクさんにも自身の好きなドラマやシーンを上げてもらった。初めて主演を任された作品の思い出や、演じていてつらかった作品のこと、演技が難しかった作品のことなどなど一つ一つすごく丁寧に答えてくれて、自然体で、誠実な話しぶりで、なんだかほわ~んとした温かな空気が会場を包みこんだ。会場のファンの熱気にどうしていいかわからず、胸板の厚いがっしりした上半身を小さくかがめてテレまくったり、顔の前で両手をすり合わせるお願いポーズをしたりして、一つ一つのしぐさがかわいいのだ。これには会場のファンも大喜びだった。

ソ・ジソクは2006年に『19歳の純情』でブレイクしたものの、そのうま味を感じる間もなくすぐに軍に入隊しなければならなかった。2009年に除隊したものの、復帰にも少し時間がかかり、ようやく4年ぶりに出演したドラマ『愛の選択~産婦人科の女医』は、あまりに久しぶりだったので現場に慣れるのが大変で、演技を続けられないんじゃないかと思ったこともあったそうだ。でもその苦しみを乗り越えたからこそ、その後は順調にタイプの異なる役柄にチャレンジし続けている。実際にお会いして、そこここににじみ出る彼の丁寧さ、誠実さに接して、彼のドラマを見るこちらの目がさらに優しいものになりそうだなあと思ったのだった。

※ 2012年8月号「私の時間」(ヒロ・コミュニケーションズ)より
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略 歴

1981年生まれ。ソウル芸術大学の映画科出身

高校時代は短距離走の選手で全国大会で入賞するほどの有望選手でしたが、不慮の事故にあい、選手生活を断念しました。進む道を模索していたところ、街中でスカウトされ、俳優を目指すようになりました。ソウル芸術大学に進んで短編映画や演劇の舞台に立ちながら経験を積み、ドラマ『私の愛誰かしら』でドラマデビュー。2004年の『アイルランド』では女優を演じたキム・ミンジョンの弟役で出演しています。

『弓』への出演は、ソ・ジソクが大学在学中にキム・ギドク監督が授業で講義に訪れたのがきっかけで、授業中に積極的に質問をしてきて、監督にも興味津々の様子がとても印象に残ったのだそうです。そんな縁で、その後監督からオーディションを受けてみないかと誘われたそうです。始めにキム監督の演出するミュージックビデオに出演し、2005年に『弓』の学生役で映画デビューを飾りました。キム監督作品には、13作目の『絶対の愛』にも出演しています。

昨年は大ヒットドラマ『19歳の純情』で、気難しい大会社の御曹子が、田舎娘に愛を感じて変わっていく役どころを演じ、人気急上昇。世のおば様たちからの愛を受け、ナンバーワン花婿候補に浮上しました。この演技でKBS演技大賞の新人演技賞を受賞しました。

兵役勤務を終えて『愛の選択~産婦人科の女医~』で復帰。その後は『グロリア』で孤独な御曹司を演じた後は、『恋の一撃ハイキック』でシチュエーションコメディーにも挑戦し、コミカルな笑いを誘う演技を披露しました。その後も『manny(マニー)~ママが恋したベビーシッター~』『愛してもいいんじゃない』『魔女の城』などに出演。2013年にはフローリストと結婚しました。

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  ソ・ジソクの個人的お勧めドラマ・映画
※『19歳の純情』
ソ・ジソクの出世作。アイスマンから温かな男への変身は魅力的なツンデレぶりでした。

※『グロリア』
孤独な御曹司を演じるヒューマン感動作、ソ・ジソクの貫く胸の痛むような切実な愛の姿にグッときます。

※『恋の一撃ハイキック』
元気な体育教師役で登場。シチュエーションコメディーながら、ソ・ジソクが同僚教師に恋してしまう片想いのストーリーラインは笑えて切なくて良い!

※『manny(マニー)~ママが恋したベビーシッター』
保父役で登場。ゆるいパーマをかけたブラウンヘアーで、実はこの作品でのソ・ジソクがビジュアル的に一番かっこいいかも。

※『愛の選択~産婦人科の女医~』
表面的には軽そうだけど実は愛も情も兼ね備えた産婦人科医役で登場。ドラマとしても涙亡くしては見られないヒューマン感動ドラマです。

※『弓』
これは、ソ・ジソクが、というよりも作品として面白い。韓国映画界の鬼才キム・ギドクの作品で、残酷さとファンタジーが同居した不思議な味わいです。