先週、韓国でミュージカル『マタハリ』の
プレビュー公演を見てきました。
観たのは、25日夜と26日昼の回。
25日は始まる直前に舞台に
演出家のジェフ・カルホーンさんが登場し、
「今、この劇場の中で一番緊張しているのは私です!(爆)」
とあいさつが始まり、
実際、手に汗かいてるだろうなあとドギマギして見えるほど、
ものすごく緊張していました(笑)。
「皆さんが世界で一番最初に『マタハリ』をご覧になる皆さんです~。
それだけに皆さんには大切な役割があります。
プレビューは全部で5回ですが、良かったところ、悪かったところ
を教えてください。どんどん良くしていきますから。」
と呼びかけて客席に降りてそのまま着席。
それから幕が上がりました。
私自身も、「そうか、世界で初めての大作が、まさに
世に出る瞬間に立ち会っているんだな」とワクワクしました。
妖艶な踊り子にしてスパイとしても活動していた実在の女性マタハリ。
その彼女の、踊り子として成功してからスパイ容疑で逮捕され、
銃殺刑になるまでのドラマチックな半生を描いていきます。
2番手はマタハリと愛を交わすことになる空軍パイロットのアルマン。
3番手がラドゥー大佐で、マタハリをスパイとして利用していくうちに
彼女に惹かれ、屈折した愛情を見せ、でも最後は保身のために裏切るという
ちょっと悪役です。
マタハリと大佐が緊張感漂う大人の関係だとしたら、
アルマンとは心を開いた純粋な愛という対比ですが、
実はそこには裏があって…という展開です。
初回キム・ジュンヒョンとオム・ギジュン、
2回目はリュ・ジョンハン、ソン・チャンウィで、
マタハリはどちらもオク・チュヒョンでした。
オク・チュヒョンはさすがです。
彼女のための作品と言われているだけあって、もう独壇場な感じ。
歌のうまさ、迫力、演技の押し出しはもちろんのこと、
豊満ボディーに官能的なダンスで魅了し、
私はもうずっと、彼女の太ももと胸の谷間に釘付けでした(笑)
大佐役のリュ・ジョンハンはすごくよかったです。
正直、初回、キム・ジュンヒョンのとき、
歌は素晴らしく、柄もあっているので見栄えはするのですが、
まだ演技が堅かった気がしました。
で、2回目をリュ・ジョンハンで見たら、
マタハリへの屈折した思いとか、執着とか凄く伝わってきて、
役に深みが感じられたんですよね。
『レベッカ』の時は、貴族的な気品と立ち居振る舞いが
ひゃあ(笑)、と思うほど美しくてかっこよかったですが、
今回の大佐役は軍人なので、もっと厳格なイメージで
硬派な鋭い魅力を打ち出していました。
アルマン役のオム・ギジュンはかっこよくて素敵でした。
ドラマでは、クセの強い役を演じることが多いですが、
舞台では正統派ハンサムの役を魅力的に演じてくれます。
(昨年の『シンデレラ』の王子様役も素敵でした!)
と、こんな風に私は彼のビジュアルと演技は好きなのですが、
どうしても歌が弱いのが残念ですね。
ソン・チャンウィも、純粋で遊び心のあるアルマンになっていましたが、
やはり彼も歌は普通です。
もっとも、まわりが歌がうますぎるのですね。