ミン・ヨンギコンサート – 田代親世の韓国エンタメナビゲート

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ミン・ヨンギコンサート

(C)The Musical

 

韓流ぴあが
「韓国のミュージカル俳優の歌のうまさを知ってもらいたい」
という趣旨でシリーズ化したイベント
「韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク」の第6弾として、
6月4日にミン・ヨンギの公演が行われました。

アイドルたちも主演した
『Jack the Ripper』や『三銃士』といった作品の
日本公演にも出演し、
「とっても歌のうまい人がいる!」と観客を驚かせてきた俳優で、
アイドル目当てでやってきた人に
「今度はこの人をちゃんと聴いてみたい」
と思わせる力のある人です。

漢陽大声楽科出身の、
正統派のハンサム・ボイスの持ち主です。

公演の前に行われた囲み取材や、
歌の間のトークコーナーを聞いていてびっくりしたのは
「高校1年の時に教会の聖歌隊に入っておもしろいなと思い、
先輩の勧めで高校の合唱団のオーディションを受けた。
その時、20人受けたうち、
落ちたのはたった2人だったけれど、
そのうちの1人が僕だった」という話で、
「えー、そうなの!」と思いました。

その後、一生懸命がんばって合唱団に入り、
大学も最初は土木科に進学したのだけれど、
歌を学ばないと後悔しそうだったということで退学。
半年間、工場に通って資金を稼ぎ、
残りの半年間、週に2日歌のレッスンを受けて
声楽科に合格したそうです。

元々の才能もあったと思うけれども、
自分の努力によって見事開花させた人なんだなと知って、
これから何かを学ぼうという人に
夢と希望を与えるエピソードだと思いました。

「15年のキャリアのうち一番、印象的な作品は?」
という質問には
「初めて主人公を演じた
『ロミオとジュリエット』のロミオです。
最近は『イ・スンシン』かな。
韓国では有名で立派な将軍なので……。
声のトーンのせいか、
『歴史ミュージカルに似合う俳優1位』に選ばれました。
そういう意味で、歴史ミュージカルに
似合うのではと思っています」と答えていました。

また
「自分は韓国のミュージカル発展の
生き証人といえるほどです。
環境がとても劣悪な時期から考えると、
今は全盛期と言っていいと思う。
一番変わったのは、
ミュージカル俳優が増えたということ。
以前は1、2本の作品をすれば、
歌える人がそこにすべて集まっていたけれど、
今は1つの作品のオーディションに
3千通くらいの書類が届くと言われていますからびっくりです」
とも話していました。

逆にあまりにも発展していることで心配なのは
「ライセンスミュージカルがとても増えたことで、
韓国の情緒を生かす創作ミュージカルが
あまりできなくなってしまうんじゃないかなと思っていて、
創作ミュージカルももっと発展していくといいなと思っています」
と言っていました。

彼が声楽を学んでいる時、
最初はミュージカルを下に見ていたそうです。
でも『レ・ミゼラブル』の公演で、
オーケストラピットで歌うサポートシンガーのアルバイトをした時に、
キム・ボムレの歌を聴いて
「俺よりもうまい人がミュージカル界にいるんだ!」と思い、
ミュージカルに関心を持つようになったと話していました。

実際に自分でやってみたら
「観客の反応がその都度あるというのが、
とてもやりがいがあって、
オペラよりも観客に近づけるんだなと思い、
それからはミュージカルの道を歩んでいます」
とのことでした。

「そんな憧れの人であるキム・ボムレさんを、
今では自分の個人コンサートのゲストに
呼べるようになりました!」
とちょっと自慢していたのもかわいかったです。

『三銃士』で共演した、
キム・ボムレ、ユ・ジュンサン、オム・ギジュン、
シン・ソンウ、イ・ゴンミョンとは、
とても仲がよくて義兄弟のような関係になったそうです。

アイドルとの共演については
「がんばっているなあと感心している。
JYJのジュンスにしてもSUPER JUNIORのソンミンにしても、
練習生時代から長くやってきて、
だてに今の地位にいるんじゃないんだなということを感じた。
すごく努力する姿を見てきているから、
彼らと一緒にできてうれしいし、
光栄に思っています」
と言っていました。

 

コンサートでは、
本当に素敵な歌声で聴き惚れてしまいました。
観客の歓声もアイドル並みで、
1曲終えると大拍手が起こって、
とても気持よさそうに歌っていました。

『三銃士』『Jack the Ripper』
『ノートルダム・ド・パリ』といったミュージカルから、
聴きたいなと思う曲を存分に歌ってくれて大満足でした。

現在は、6月から始まっている『モーツァルト!』に出演中。
8月まで公演があるので、
もしもソウルに行くことがあったらぜひ、
ミン・ヨンギさんの作品を見に行って下さい。

(2014年6月11日執筆)