キム・ホヨンの『手紙』夢友コンサート – 田代親世の韓国エンタメナビゲート

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キム・ホヨンの『手紙』夢友コンサート

 

韓国ミュージカル俳優を招いて
様々なコンセプトでコンサートを開いている
夢友主催のコンサート。
今回は、前回好評だった『手紙』企画のシリーズで
開かれました。

これは、キム・ホヨンさんという
歌だけでなくおしゃべりも上手なエンターティナーを中心に、
昼の部はゲスト俳優ミン・ウヒョクさんに
いろいろと彼が話を聞きながら、
ウヒョクさんの過去現在未来を
歌で進めていく形式でした。

 

夜の部は観客から事前にもらった手紙を紹介しながら
その内容にまつわる歌を披露してくれるという、
イメージとして、ラジオのDJ的なトークコンサートでした。

ホヨンさんは『ラ・カージュ』『プリシラ』『蜘蛛女のキス』など
中性的で個性の強い役を演じることが多い俳優で、
次回作は9月からソウルで開幕する
『キンキーブーツ』の主人公で出演します。
これまで女装の役が多かったので、てっきり
ローラという女装姿の役かなと思っていましたが
意外にも靴工場を継ぐ青年チャーリー役での登板です。

で、そんなホヨンさんはトークが非常にうまく、
MCとしてもセンスが良いんですよね。
今回も達者な進行ぶりが鮮やかでした。
もちろんパフォーマンスも!

一方のミン・ウヒョクさんは、
日本には『僕らのイケメン青果店』というミュージカルで
来日公演の経験がありますが、
最近では『レ・ミゼラブル』のアンジョルラス役で
注目を浴び、
7月12日からソウルで始まる『ウィキッド』では、
王子フィエロ役で登場する、
赤丸急上昇中の若手俳優です。

ウヒョクさんはもともと野球選手だったのがケガで断念し、
それまでも好きだった歌の実力を生かして
歌手になろうと夢を変え活動してきたのだそうです。
日本の『やまとなでしこ』の韓国リメイクドラマ『窈窕淑女』(03年)
のOSTの曲、中西保志の「最後の雨」をカバーして歌手デビューを果たし、
その後はアイドルグループ「F.CUZ」のメンバーだった時期もあり、
それもうまくいかず、誘いもあって演技をしようと思い、
そんな紆余曲折を経て
2013年『若さの行進』でミュージカルデビューしたそうです。

なんでも親友がミュージカル俳優で、
その親友のお母様が女優だったこともあり、
彼女から演技を習い、
ミュージカルを勧められるようになったのだそう。
なにせ、元運動選手、
ガタイがいいので舞台でもひときわ映えますからね。

 

で、そんなミン・ウヒョクさん、
『デスノート』が韓国で上演されるとき、
主人公ライトと死神リュークの役で
オーディションを受けた時、
最終で落ちてしまったそうなのですが、
審査に当たっていた
キム・ムンジョン音楽監督の勧めで
『レ・ミゼラブル』のオーディションを受けられることになり
アンジョルラス役に見事抜擢されたのだそうです。

ハンサムなのに加え、
邪気のない、ものすごく素直な健康優良児という雰囲気で、
屈託のない笑顔に癒されるのですが、
ひとたび歌いだすとガラッと顔つきが変わるのがさすが役者ですね。
これからどんどん大きな役が付いていくだろうなと
思いました。

夜の部は前回もとても感動した『手紙』形式のコンサート。
「思い出の品」というテーマで手紙を募集し、
今回も笑ってホロリとして~という手紙と共に、
トークと歌が展開されましたが、
中でも、父親がしばらく乳液とクレンジングフォームを
間違えて使っていたという手紙に合わせて
『レベッカ』のメインテーマを
ホヨンさんが歌詞を変えて歌ったのですが、
これがもう大爆笑でした。
まさに、ホヨンさん、エンターティナーです!

この日はこのほかにも、
地方公演中の俳優はどう過ごしているのか
を実際に映像で紹介してみたり、
オーディションの具体的な話とか、
ミュージカルファンとして
興味津々な内容が聞けたし、見られたしで
とても楽しいコンサートでした。

終演後、二人の囲みインタビューがありました。
韓国でも珍しい、
観客から手紙をもらってやるというこのコンサートの企画は
ホヨンさんのアイデアだそう。
手紙を媒介にしてお客さんとの疎通を図る機会にしたかった
ということでしたが、
実際、前回も今回も、
客席と舞台とがとても一体となる
あたたかな良い空気が流れるんですよね。
ホヨンさん、本当にクレバーで、
様々なアイデアに向かって
いろいろと模索しながら取り組んでいる姿勢が
とっても好感が持てます。

ウヒョクさんも、
ホヨンさんと一緒だったから自分もすごく積極的になれて、
一緒に作っていく過程が面白かったと言っていました。
そして日本での初コンサートの感想を、
やはり日本のお客さんは公演文化を本当に愛してくれるのだなと
実感したそう。
「皆さんがとっても真剣に見てくれるので
僕らももっと真剣により面白くしたくなりました」
と語っていました。

 

夢友の次回のコンサートは
9月11日、
仲の良い二人のミュージカル俳優による
『親友物語』コンサートです。

ソン・ドゥソプとチョン・ウォンヨンの二人です。

ソン・ドゥソプさんは、
前にもブログで紹介したことがありますが、
『恋人作り』のキ・テヨンや
『いとしのソヨン』『チーズ・イン・ザ・トラップ』などの
パク・ヘジンを彷彿させるすっとしたきれいな顔で、
涼し気な佇まいと清潔感があり、
イケメン好きにはたまらない人なのです。
ちょっとポスターだとその美しさが分かりにくいので
別の写真を載せておきます。

『風月主』や『兄弟は勇敢だった?!』
『バンジージャンプする』を見ましたが、
熱烈な女性ファンが多いので、
カメラ女子たちが前から3、4列目までを陣取って
カーテンコールになったとたんに
プロと見まごうほどの本格的な長玉のカメラを構えて
写真をバシャバシャ撮ってたのが
すごく印象に残っています。

ウォンヨンさんは柔らかな笑顔が印象的な俳優さん。
お二人は大学時代からの付き合いだそうで、
どんなコンサートになるのか楽しみです。

 

この夢友企画のコンサートは
いつも人選がマニアファンにはたまりません。
でも、誰それ?知らない~と思う方も多いかと思いますが、
これから人気が出てくる俳優が着実にキャスティングされてますので
青田買いをする気持ちで、
知らない俳優さんでも興味を持って見ていただくと
一歩先ゆくミュージカルファンになれると思います。

 

(2016年07月08日執筆)