韓流ソムリエ 田代親世の韓国エンタメナビゲート

先日、上記ミュージカルの記者会見に行ってきました。
この作品は昨年の６月にもユナク主演で日本で初演された作品。
その時、見逃していたので、今度こそはぜひと
思っていた作品でした。

この作品は、もともと２００８年から韓国で上演されてきた、
韓国オリジナルの作品なんですね。
そこに手を加え、豪華キャストで上演したのが
今回の日本上演版です。

物語は、
大人気アイドルグループ「SPARK」の
リーダーであるジェイが軍隊に行き、
スキャンダルに見舞われグループは解散の危機に。
芸能界から姿を消すものの、
ジェイは日本に渡ってラジオのDJとして復帰。
そのラジオの女性ディレクターと恋に落ちるけれど、
二人の前には壁が立ちはだかり、
いったい２人の恋の行方はどうなるのか？
そして、ジェイはSPARKを再び建てなおすことができるのか？
というストーリーです。

主人公がアイドル役だけに
演じるのも本物のアイドルということで、
今回は超新星のユナクのほかに
U-KISSのケビンとTEENTOPのチョンジ
が主人公にキャスティングされて
トリプルキャストになりました。
その他、SPARKのメンバー役にU-KISSのジュン、
SPARKのメンバーで主人公のライバル役となっていく役どころに
Apeaceのヨンウォン
とメインどころは全てアイドルで揃えました。

日本人ラジオディレクター役には
前回に引き続き綿引さやかと
昨年宝塚を退団して初の舞台となる愛加あゆ
という布陣です。

観客参加型というのが大きな特徴で、
観客がラジオ番組のリスナーとして
事前に公式ホームページに寄せられたお便りを
本番で主人公が読んでくれたり、
リアルにツイッターで参加したり、
選ばれた観客が舞台に登場する場面もあるのだとか。
詳しくは公式サイトをチェックしてみてください。

※左からケビン、ユナク、チョンジ

演出家と相手役の愛加あゆさんの
それぞれのキャストに対する感想は以下でした。

ユナクについて…
「ユナクは俳優としても素晴らしい。
スマートで鋭い感覚を持っているので
今回の作品にとても助けになると思っている」（演出家）

「男らしくたくましく知的でユーモアがあり、発想力が豊か。
作品全体のことをすごく考えていて、みんなにアドバイスしている姿を見て
心から尊敬している。一緒に芝居をして学ばせてもらいたい」（愛加）

ケビンについて…
「ジェントルマンでスイートな人。
男の僕もたまに心が溶かされてしまいそうになる」（演出家）

「可愛らしいところとかっこいいところとのギャップが魅力。
忙しくてもいつも笑顔で‘大丈夫～？’って
スタッフや私たちを気にかけてくれて、彼が来ると癒されます。
よくこんなにいい子が育ったな～とまで思っちゃいます（笑）。
優しいオーラがあります」（愛加）

チョンジについて…
「外見よりも意外に男らしい。
イタズラっ子でムードメーカーなところもある」（演出家）

「最初会った時から考えると日本語の上達力がすごくてびっくり。
チョンジが笑顔になると周りも笑顔になる感じで笑顔が素敵。
目がキラキラしていてお芝居してると吸い込まれそうになります」（愛加）

※左がジュン、右はヨンウォン

この他、演出家は
ジュンについて、
一番ミュージカル俳優として可能性を持ってると言われていました。
迫力があってエネルギー溢れる演技をするので
今後もすごく期待しているとのこと。
ヨンウォンには、音楽的才能が素晴らしくて
声が甘美で表現力が豊かとのこと。

印象的だったのは、愛加あゆさん、
３人の相手役の魅力を聞かれて
「この時間じゃ語り尽くせません～」と言いながら、
的確にそれぞれの魅力が良～く分かるように
説明してくれたところ。
宝塚のスターは衛星の宝塚専門チャンネル
スカイステージの番組（←絶賛視聴中！）などで
しょっちゅうインタビューを受けて、
役作りとか感想とか喋る機会が多いせいか、
表現がうまいなあと思いました。
褒められたチョンジも
「あゆちゃんは本当に言葉が上手ですね」
と照れてました。

U-KISSのジュンは、
「今回のミュージカルが僕のチャレンジですが、
ケビンさんの足を引っ張らないように頑張ります！
今も緊張してます。頑張ります。バンザイ！」
と拳を大きく突き上げてました。
一気に明るくエネルギッシュな雰囲気になって場が和みました。

Apeaceのヨンウォンは、
「今まで日本でずっと活動しながら生活してますが、
ミュージカルの稽古は韓国でやっているので
最近メンバーとあまり連絡取れなかった。
さっき電話したら、お兄さん、今何やってるのと聞かれ、
今日記者会見だと言ったら、
『凄いスーパースターみたいだね』と言われました。
『お兄さん演技もできるの？』とも言われ、
初めてだから、メンバーたちは
僕が演技してる姿見たことないと思います。
それがメンバーの愛情表現なので、
いつも後ろで支えてくれてると思って
メンバーの分まで頑張ります。」
と、なんだか初々しくて可愛いらしかったです。

ユナクは、実際にも超新星のリーダーで、
劇中でもSPARKのリーダーを演じるということで、
超新星のメンバーと比べてSPARKはどうですか？
と聞かれた時のこと
「SPARKは、みんなもっと若いし、
僕の言うことちゃんと聞いてくれるし、
すごく優しい４人です。もっと頑張ってるし。
もうSPARKを愛しちゃってます。
もう超新星はいいやと言いたいんですけど…、
でも３月に新曲が発売されますんで」と
冗談めかしてちゃっかり宣伝してました（笑）

見どころは
昨年に続いて２度目となるユナクいわく、
「毎回見ても違うストーリーを感じられる。
ラジオ放送をファンから実際に貰ってやったり、
お客さんとストーリーを作る時間もあるし、
SPARKのメンバーとパフォーマンスをやったり、
ライブ感があります。
前回もアドリブも多いし、いつどんな玉が
飛んでくるかわからないと緊張して
いつも演じていました」

ケビンは韓国で以前に演じたことがあるそうで、
今回は５年ぶりの再登板なのだそう。
「また演じることができて嬉しいです。
全部日本語でやるので心配でしたが、
練習しながらどんどんなれました。
期待して下さい」
と意気込みを語っていました。

ヨンウォンは一見ぼ～っと見えるのですが、
内には熱いものを秘めている面白キャラのようで、
ユナクから、
「稽古中はいつもみんなで６時に晩御飯食べるのに、
ヨンウォンだけ一回も食べたことないんです。
『ダイエットしたり記者会見があるので～』というんだけど、
痩せすぎでしょ（笑）。
いつも椅子に座ってなにか考え事していて…。
なんで食べないのか気になって気になって～」
と振られて、
「いえ、隠れて食べているんですよ、
それがまだバレていないだけで～。
生まれて初めてのミュージカルなので
考えなきゃいけないことがいろいろあって」
と語ったあとに、
「僕は全公演出るんですけど、
３人ジェイがいるので、それぞれキャラが違って。
ユナクさんはすごい先輩で演技もうますぎて、
そのオーラに負けそうで、
ケビンさんはソフトすぎて、
ライバルなのに逆に惚れてしまいそうで、
チョンジさんは一番普通だと思ってますが、
このひとは顔が小さすぎて
あまり近くにいたくない感じです」
と面白コメントで会場を爆笑に包みました。

記者会見会場の最後列には
ファンの方々も見学で入っていたのですが、
Apeaceのファンが多かったみたいで
ヨンウォンに対する歓声がひときわ大きかったです。

ユナクとチョンジはツンデレっぽい感じで、
ユナクは実際にもリーダーで、軍隊経験もあるので
役と重なる部分が多いですし、
チョンジは、キャラクターと自分の性格が
よく似ているのだそう。
シックでかっこよくて女性に配慮のある主人公を演じたいとのこと。
ケビンはほんとにスイート・ボーイという感じ。
微笑まれたらこちらもふにゃって～なってしまいそう。
それだけに実際の性格は役とは全然違うそうなのですが、
役を自分に引き寄せて、優しくジェントルな主人公を
魅力的に演じたいそうです。
まさに３人３様の主人公になりそうで楽しみですね。

『ON AIR ～夜間飛行～』
2/5（木）～2/12（木）全１６回公演
Zeppブルーシアター六本木（上演時間１２０分予定）

（2015年01月22日執筆）