韓流ソムリエ 田代親世の韓国エンタメナビゲート

『ロマンス』は、ドジでおっちょこちょいの女性教師と男子高校生が、周囲に反対されながらも愛を育んでいくラブストーリー。

とはいっても禁断の恋を描いた暗さはなく、全体に明るいトーンで、健全で、すがすがしさが感じられます。

お互い身分を騙って出会って惹かれ合ったものの、再会してみれば、高校教師と生徒だったとわかったチェウォン（キム・ハヌル）とグァヌ（キム・ジェウォン）。互いの立場に愕然としながらも愛を育み続ける2人でしたが、学校にバレて大問題に発展。2人は３年後に会うことを約束して、チェウォンは教師を辞め、留学に行のでした。

一途な愛の物語であると同時に、グァヌの成長物語という側面も。父親が事業に失敗し自殺したせいで一家を背負うことになり、昼は学校、夜はバイトに明け暮れ必死に働きながらもデザイナーになる夢を決してあきらめないグァヌが、先生との恋にもまっすぐに向かっていく姿が非常に好ましいです。

生徒役に扮したキム・ジェウォンのキラースマイルと、意外にも低音の男らしい声、また時折見せるふてぶてしさが魅力いっぱい。タフで情熱的でちょっとふてぶてしい王子様にここまで一心に思われたら、いくら年下でもぐらつかない女はいないでしょう。こんなキム・ジェウォンの魅力にハマること請け合いです！

高校で展開されるのがドラマの前半とすれば、後半は３年後、グァヌが高校を卒業し、チェウォンも別の仕事についてからのお話になります。
ハリウッド映画『めぐりあい』を髣髴とさせる再会とすれ違いのエピソードに、互いの誤解が切なさを盛り上げるんですね。

また、教師と生徒という禁断の関係はなくなったものの、今度はグァヌの父親の自殺にチェウォンの母親の会社が関係しているようで…、まさに二重、三重に二人を取り巻く枷。
ラブコメディのように明るく始まり、二人の切ない愛の行方に胸がキューンと締め付けられ、最後は桜満開。安心して見られます。

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