ドラマ解説
タイトル | キム・マンドク~美しき伝説の商人 |
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韓国放送年 | 2010年 全30話 |
演出 | カン・ビョンテク |
脚本 | キム・ジンスク |
出演 | イ・ミヨン ハン・ジェソク ハ・ソクジン パク・ソルミ |
【 ドラマ紹介 】
『キム・マンドク~美しい伝説の商人』は、朝鮮時代、女性の身で大商人になることに成功した実在するキム・マンドクの波乱に満ちた生涯の一代記です。
キム・マンドクとは、18世紀末から19世紀の初頭まで、ちょうど英祖からイ・サンの時代にかけて活躍した実在の済州島の女商人です。貧困に陥った済州島の民のために財産をはたいて民を救ったことでイ・サンこと正祖から宮廷に招かれ官職を与えられたほどで、位の高い者はそれ相応の責任を負うべきだという‘ノーブレス・オブリージュ’の精神を実践したとして尊敬を受けた人物です。
ドラマでは、女性への制約の多かった朝鮮時代に、自ら運命を切り開き、キーセンという蔑まれる身分から大商人になっていくまでの紆余曲折を、マンドクの出生の秘密や、野望のために手段を選ばないかつての友との対立、幼い時から惹かれあう両班の若様と大商家の御曹司との三角関係を織り込みながら描いていきます。
イ・ミヨンが『明成皇后』以来9年ぶりに時代劇に登板。品があり堂々たるキム・マンドク像を演じています。ハン・ジェソクは両班の若様に扮して、自分の父親にも立ち向かっていく正義感あふれる姿や、抑えた中にもマンドクへの愛をにじませる成熟した男の魅力を見せています。個人的に私がツボだったのは、ハ・ソクチンン演じる御曹司が、マンドクを愛しているのに受け入れられず、屈折した思いを抱えながらも、なおマンドクへの未練をひきづっていく報われぬ愛の形でした。
思う恋あり、思われる恋あり、されど仕事に生きていくマンドク。志を持ち、純粋な気持ちで商いに取り組んだ、現代でいう企業の女性CEOの生涯を楽しめる作品です。
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