ドラマ解説
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タイトル | 密会 |
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韓国放送年 | 2014年 全16話 |
演出 | アン・バンソク |
脚本 | チョン・ソンジュ |
出演 | キム・ヒエ ユ・アイン パク・ヒョックォン シム・ヘジン |
【 ドラマ紹介 】
『密会』は、ユ・アイン主演。江國香織の小説「東京タワー」を下敷きにした、40代の女性と20歳の天才ピアニストの愛を描いた、情感あふれるラブストーリーです。
芸術財団の企画室長を務めるヒロイン(キム・ヒエ)は、洗練されたキャリアウーマン。財団のオーナー一族のお世話をしたり、不正の手伝いにも手を染めたりしながら、したたかに優雅に暮らしていました。彼女の周りはみんな高尚ぶっているけれど、仮面の下では出世欲、おべっか、嫉妬、不正と汚いものが渦巻いています。
そんな世界で生きてきたヒロインが、ある日、埋もれていた、純粋で、燦めくピアノの才能を持つ青年(ユ・アイン)に出会ってしまいます。20歳も年が離れているのに、一緒にピアノの連弾をした時から感性が触れあい、魂が共鳴しあってしまう2人。その日から、彼女の中で何かが揺らいでいくのでした。
見どころは、ユ・アインとキム・ヒエという歳の差カップルの絶妙なカップリング。ユ・アインは、セクシーでありながらも、うぶで、一見すると、堂々たる女神と野性味のある子犬のようなんですが、ユ・アインの彼女に迫っていく時の何も恐れずにまっすぐに向かっていく切実な姿が、ズシンと胸に響くんですね。ヒロインも、そんな彼を最初は毅然と制しているものの、感性豊かな年下男の熱い気持ちに、泰然自若としていた女性の理性がどんどん崩され、彼女の生き方そのものまでもが大きく揺さぶられていきます。
そしてこのドラマの大きなポイントは音楽です。終始ピアノのメロディーが流れ、そのクラシカルなピアノの調べが官能の響きとなって2人を激しい恋に導いていきます。ピアノを連弾するシーンはそのへんのベッドシーンよりも官能的で、見ているこちらも照れてしまうほどです。
画面の質感やカメラワークのせいか、上流階級の表の優雅さと、その裏側に内在しているドロドロとした醜さと、純粋な愛という3つの局面をこっそりと覗き見しているような、人物たちの秘め事を見させられている気分にさせられます。雰囲気も、肌にまとわりつくような独特な質感を持っているドラマで、そのなんとも言えない雰囲気に絡み取られるように引きこまれてしまいます。ケーブルテレビの視聴率としては驚異的な6%超えを記録し、同時期の地上波ドラマよりも話題をさらいました。
とってもクォリティーの高いものを見たという満足感が得られることまちがいなし。不思議な余韻に満ちたドラマです。
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