映画解説

映画解説一覧に戻る

おすすめ

タイトル 妻が結婚した
韓国公開年 2008年
出演者 ソン・イェジン キム・ジュヒョク チュ・サンウク キム・ビョンチュン
監督 チョン・ユンス

【 映画紹介 】

『妻が結婚した』は、夫がいるにもかかわらず、

別の男性とも結婚したいと言い出す妻と、

それを受け入れざるをえない夫のエピソードを描いた

斬新なラブコメディーです。

世界文学賞を受賞したパク・ヒョンウク作家の

話題を呼んだ同名小説が原作になっています。

職場のアイドルのようなモテる女性と、

サッカー好きという共通の趣味に助けられ、結婚にこぎつけた男。

この上なく幸せを感じていたのに、

その妻から「別の人とも結婚したいの」と衝撃の告白をされ、

なんとも受け入れがたい提案に動揺していくというストーリーです。

それだけを聞くと、

とんでもない設定の漫画チックな作品かなと思いきや、

意外や意外、設定は突飛でコミカルなのですが、

人とのつながりとか、家族の捉え方とか、

見ていくうちにまじめに考えさせられ、

今の結婚制度に問題提起を投げかける面白い映画になっています。

『今、愛する人と暮らしていますか?』のチョン・ユンス監督が、

結婚で女性が感じる束縛感を、

立場を変えて考えた愛の物語に描きだしました。

愛したい人たちを自由に愛していきたいという

自由恋愛主義者の妻を演じているのはソン・イェジン。

彼女の、可愛いセクシーさと、

自由奔放、大胆不敵さが共存するコケティッシュなヒロインは

突拍子もない設定に説得力を持たせ、

青龍賞や百想芸術大賞で主演女優賞をもたらしました。

そんな彼女の思考に振り回されていくキム・ジュヒョクの

あわてぶりも面白いです。

2人目の夫を演じているチュ・サンウクも

草食系っぽい雰囲気をかもし出しています。

tashiro

男の人にとってはとんでもない内容かと思いますが、私が女だからか、最後には、こういう家族関係もありかなと、不思議にしっくり来ました。しかし、なんといってもこの映画が成功したのは、到底受け入れられない話を共感するように作り上げたソン・イェジンの魅力で、ソン・イェジンのセクシーで愛嬌たっぷりの演技が、見る者の理性的な考え方を麻痺させた…と評価されていました。