映画解説

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タイトル 私たちの生涯最高の瞬間
韓国公開年 2008年
出演者 ムン・ソリ キム・ジョンウン オム・テウン キム・ジヨン チョ・ウンジ
監督 イム・スンレ

【 映画紹介 】

『私たちの生涯最高の瞬間』は、2004年のアテネオリンピックで激戦の名勝負を繰り広げて人々を感動に導いた女子ハンドボール国家代表チームの実話を描いた映画です。

『ワイキキブラザーズ』が高い評価を受けたイム・スンレ監督の7年ぶりの長編で、社会弱者たちに暖かい視線を注いでいく手堅い演出力で、作品性と大衆性を兼ね備えた、女たちの汗と涙の人間ドラマを生み出しました。

『太王四神記』のムン・ソリ、『パリの恋人』のキム・ジョンウン、『オールドミス・ダイアリー』のキム・ジヨンに『甘く殺伐とした恋人』などのチョ・ウンジ、そして監督役でオム・テウンが出演。

選手役を担った女優陣には、代役を使わずに本物のハンドボール選手の技量に近づくことが求められました。そのために撮影の3ヶ月前から週に4日、一日8時間にも及ぶハードな特訓が行われ、基礎体力作りから始まって実際に国家代表選手たちからハンドボールを習いました。あまりにも大変な訓練で、突き指は当たり前、怪我だらけにもなり、きつすぎて吐いてしまったり、つら過ぎて泣いてしまったりしたこともあるなど、この映画にはまさに出演女優たちの闘魂と情熱が詰まっており、それが画面からも熱く伝わってきます。

400万人を超える観客を動員する大ヒットを記録し、青龍映画賞や百想芸術大賞で作品賞を受賞したほか、アフロヘアで登場するキム・ジヨンが青龍映画賞を始め4つの映画賞で助演女優賞を獲得、またキーパー役のチョ・ウンジが春史大賞映画祭で新人女優賞に輝きました。

tashiro

韓国の女子ハンドボールは、88年のソウルオリンピックと92年のバルセロナオリンピックで連続金メダルを獲得する強いチームでしたが、2004年の当時は歴代代表チームの中でも最も弱いといわれる時期だったそうです。戦力強化のために代表選手から離れていた古株の30代の選手たちをも引き入れねばならず、それだけに、期待されていなかった彼女たちが奇跡的に決勝に残ったわけです。映画でもご覧いただきましたが、世界最強のデンマークを相手に同点に持ち込み、2度の延長を繰り広げ、最後の最後まで諦めなかった選手たち。この戦いぶりはアテネ五輪の10大名勝負に選ばれるほどで、そんな風に多くの人々の記憶に残っている選手たちの闘魂が、女優たちの渾身のがんばりでこの映画で再現されたわけです。ムン・ソリやキム・ジョンウンらもそれだけの努力を傾けたということで、制作発表のときでも感極まって泣いてしまう場面も見られました。