映画解説

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タイトル 公共の敵2 新たなる闘い
韓国公開年 2005年
出演者 ソル・ギョング チョン・ジュノ カン・シニル オム・テウン
監督 カン・ウソク

【 映画紹介 】

『公共の敵2』は、‘公共の敵’というべき因縁の悪人にとことん立ち向かっていく熱血検事の戦いを描いた作品です。

2002年に公開され大ヒットした『公共の敵』のカン・ウソク監督とソル・ギョングコンビが放つシリーズ第2弾で、韓国では前作を上回る大ヒットとなりました。

前作では刑事だった主人公のカン・チョルジュンが、第2弾では設定が検事に変わり、前作以上にあくどい人間を相手に、正義を賭けた戦いに挑んでいきます。

『公共の敵』のカン・チョルジュン役は、ソル・ギョングの俳優的価値を決定付けた当たり役で、本作で刑事から検事に設定が変わっても、相手にうっとうしがられながらもしぶとく食らいつき、愛嬌も見せる人間味はそのままになっています。

今回の‘公共の敵’となるのは、名門私学財団を率いる理事長で、権力者にも巧みに取り入り涼しい顔で悪事を働いていく男です。演じるのは、『マイボス・マイヒーロー』や『大変な結婚』などのコメディー映画でヒットを出してきたチョン・ジュノで、今回は強烈な悪役にイメージ変身して、その憎々しい悪者ぶりが大きな話題を呼び、黄金撮影賞演技大賞を受賞しました。

またチョン・ジュノに常につき従って汚れ役をやる部下にオム・テウンが扮しており、オム・テウンもこの作品の演技で注目を浴びるようになりました。

tashiro

もう見事に男ばかりが登場する映画でしたが、実はこの脚本を書いているのは、女性脚本家のキム・ヒジェさんです。彼女は既に、やはり男たちの映画『シルミド』の脚本で1000万人の観客を動員していて、続いてこの『公共の敵2』も大ヒットし、これらの成功で彼女は次の作品を、億ウォン代、つまり日本円にして1000万円台の原稿料で契約したそうです。このような高額の契約金は韓国映画界には前例がなかったことで、破格の扱いでした。
韓国のこれまでの映画制作は「スターキャスティング」が中心で、大物をキャスティングするために、制作費の大部分が主演のスターに使われていましたが、近年見る目が肥えてきた観客は、いくらスターが出ていようとも、完成度の高いストーリーと演出をも兼ね備えていなければ関心を示さなくなってきたということで、スター級のシナリオ作家にもこれほどの大金を支払う価値があると判断された結果といえますね。  
『公共の敵』はその後もシリーズ第3弾が作られています。