パラレルライフ – 田代親世の韓国エンタメナビゲート

映画解説

タイトル	パラレルライフ
韓国公開年	2010年
出演者	チ・ジニ　イ・ジョンヒョク　ユン・セア　ハ・ジョンウ
監督	クォン・ホヨン

【映画紹介】

『パラレルライフ』は、違う時代に生きる二人の人物が同じ運命をたどるという平行理論を素材にしたミステリーです。

若くして最年少の部長判事に任命されたエリート判事（チ・ジニ）。完璧な幸せに包まれていると思える彼ですが、ある日妻（ユン・セア）が惨殺死体で発見されます。そしてそれは３０年前の判事一家殺害事件と自分が同じ状況に置かれていることを知り、時代を超えて、まったく同じ運命をたどるという平行理論の存在に出会います。

最初はただの偶然だと相手にしていなかった判事ですが、次第にその理論にとらわれるようになり、同じ運命を避けるために３０年前の事件の謎の解明もするべく孤軍奮闘していくのでした。

ホラー映画『ある日突然２番目の話－４番目の階』で長編デビューしたクォン・ホヨン監督の２作目です。新鮮な素材をもとにしっかりとした筋立てで緊張感を引っ張っていく感覚的スリラーで、主人公が自らに降りかかる死を防ぐために、平行理論の陰に潜む陰謀を明らかにしていく過程をスリリングに見せています。

チ・ジニが理性的で隙のない姿から運命に翻弄されていくさまを演じており、ライバルの検事にイ・ジョンヒョク、美しき妻にユン・セアが扮しています。また容疑者役でハ・ジョンウが出演していますのでご注目ください。

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容疑者役のハ・ジョンウには短い出番ながらも事件の核心を握る人物だからとして、プライベートでも親しいチ・ジニが直接オファーをしたそうです。ハ・ジョンウは、『チェイサー』に続いて『哀しき獣』でも犯人役なので、主役でもない映画でもう一度犯人を演じることは負担になるとして最初は断ったそうですが、代わりにチ・ジニが、ハ・ジョンウが出る低予算映画に特別出演するという交換条件でＯＫしたそうです。ハ・ジョンウは、ほかの映画と外見的に変化をつけるために自ら長髪のかつらを用意し、歯の矯正器具や目にカラーレンズもつけるなどのアイデアを出してキャラクターを完璧に演じきり、熱心な取り組みぶりにチ・ジニも大いに感謝したそうです。