映画解説
| タイトル | サムSOME |
|---|---|
| 韓国公開年 | 2004年 |
| 出演者 | コ・ス ソン・ジヒョ カン・ソンジン クォン・ミン |
| 監督 | チャン・ユニョン |
【 映画紹介 】
『サム』は、デジャヴュという、経験したことがないことを経験したように感じられる現象をモチーフにした、ファンタスティック・ミステリーです。
ある刑事と、彼の死を予見してしまった交通情報キャスターが出会って事件に巻き込まれていく一日を描いていきます。
一発の銃声とある男の死体を見て目覚めた交通キャスター。夢なのかと思っていたら、麻薬事件を捜査中の刑事と出会ったことをきっかけにして、その一日は、既に自分が体験した気がする出来事が繰り返されていくことに気がついていきます。そして刑事が死んでしまうと思った彼女は、決められた運命を変えていこうとするのですが、果たして彼らは新たな運命を開いていくことが出来るのでしょうか…。
『接続』で恋愛映画の新たな地平を開き、『カル』でハード・ゴアスリラーという新しいジャンルを開拓したチャン・ユニョン監督が5年ぶりに放つ新感覚サスペンスです。
恋愛要素も、ミステリーも、スリラーもファンタジーもアクションも混ぜ合わせた作品となっており、時間や描写が行き来するので目を凝らして見る必要があります。
主演は映画初主演となるコ・ス。ドラマでの優等生イメージから、この熱血刑事役で、ワイルドでタフという新しいイメージを打ち出して、大鐘賞新人男優賞を受賞しました。そして事件の鍵を握る交通キャスターには、ドラマ『宮～Love in Place』のソン・ジヒョが扮しています。
サスペンスミステリーなのですが、見ていくうちに、犯人が誰なのかということよりも、その日の結末が変わるのかどうかというところに興味が行きます。
監督もこの映画には、単なる男女の縁と愛の話だけでなく、人間は決まっていた運命でも意志の力で変えることが出来るのだということを描きたかったとしています。だからこそ、女性が体験した悲劇的な運命を、彼女の、彼を救いたいという強い意志の力がデジャヴュとなり、違う結末に導けたというようになっているんですね。
ちなみに主演のコ・スは、日本のベストセラー小説を映画化した『白夜行』で再びサスペンスに出演しました。
