映画解説
タイトル | カフェ・ソウル |
---|---|
韓国公開年 | 2010年 |
出演者 | キム・ジョンフン 斎藤工 チェ・ソンミン キム・ドンウク |
監督 | 武正晴 |
【 映画紹介 】
『カフェソウル』は、韓国の伝統菓子店を舞台に、家族の絆、日本の青年と韓国青年の友情を描いていくハートフルな日韓合作映画です。
ソウルを旅していたフードライターの青年が出会った路地裏の「牡丹堂」という伝統菓子店。跡を継ぐべき兄弟たちはバラバラになり、長男が一人で切り盛りしていましたが、地元のヤクザから立ち退きを迫られ怪我をしてしまい、存亡の危機に瀕していました。その店に自分の実家の和菓子屋をダブらせる青年はほおっておけず、その店の次男でロック歌手の青年を炊きつけて店の再建を図ろうとするのでした。
日本ではまだあまり知られていない、韓国の目にも美しい伝統菓子を題材に、バラバラとなってしまった家族の絆の再生や、国や言葉の壁を乗り越えて友情を育んでいく過程が描かれていきます。
監督は、『ボーイ・ミーツ・プサン』で釜山を舞台に描いた武正晴監督。今回は全編ソウルで、監督とチーフ助監督は日本人。それ以外は韓国人スタッフという体制で撮影が行われました。
『宮~Love in Palace』でおなじみのキム・ジョンフンが、軍入隊直前に撮影を行い、片耳が突発性難聴となり歌手の道を断念する青年に扮して、家族のために伝統菓子店を立て直そうと奮闘する姿を演じています。
そして日本人青年を演じるのは今や大人気俳優となった斎藤工。当時はNHK土曜時代劇「オトコマエ!」などで人気がありましたが、ブレイク前の出演でした。このほか、『コーヒープリンス1号店』『イニョプの道』のキム・ドンウクも出演しています。
たくさんのおいしそうな餅菓子やスイーツが出てきましたので、見終わると、とってもお菓子が食べたくなります。韓国の伝統菓子は日本人にだけでなく韓国でも若い人にはあまりなじみがないのだそうです。3男の役で出演していたキム・ドンウクもそれまで接する機会がなくて、あまり食べたことがなかったそうですが、この映画に出て伝統菓子の良さを再認識したのだとか。
ところで温かみのある店構えの牡丹堂はインサドンのそばに実際にある「トゥルアン」というお店がロケ地となっています。劇中では伝統菓子店として登場しますが、実際は韓国伝統茶屋で、お茶がメインのお店です。この映画で存在が知られるようになり、日本人客も増えたようです。