映画解説

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タイトル うちの学校のET
韓国公開年 2008年
出演者 キム・スロ イ・ミンホ ペク・ソンヒョン パク・ボヨン ムン・チェウォン
監督 パク・クァンチュン

【 映画紹介 】

『うちの学校のET』は、進学校を舞台に、熱血体育教師が英語教師に科目変更していくコミカルな奮闘と、生徒たちとの交流を描いたハプニング・コメディーです。 受験に体力は大事と熱血指導を身上とする体育教師。でも良い大学に子供を入れることにしか興味のない親たちにとっては大迷惑な存在です。いっそ体育をなくして英語の時間を増やして欲しいという親たちの要求ゆえに、この体育教師はクビを免れるため、その昔、奇跡的に英語教師の資格を取っていたことを思い出し、英語の先生になるべく奮闘することになるのでした。タイトルにある‘ET’は、宇宙人のように独特で変わり者だという意味と、英語教師、イングリッシュティーチャーの略のE・Tをかけています。

監督は、『恋の潜伏捜査』に続いて学園コメディーに挑戦したパク・クァンチュン監督。

韓国・ソウルの中でも最も勉学に熱心なカンナム地区の高校を舞台に、熾烈な受験戦争下での教育の現状をコミカルに風刺し、教師にはどうあってほしいかという思いを込めた内容になっています。主演はキム・スロ。はじけたコメディーを得意とする彼が、一見ただのお調子者に見えて、実は熱く深い情を生徒に注ぐ教師を思いっきり演じています。生徒役には、『花より男子』のイ・ミンホ、『アクシデント・カップル』のぺク・ソンヒョン、『過速スキャンダル』のパク・ボヨン、『走れサバ』『風の絵師』のムン・チェウォンなど、当時、次世代スターと目されていた俳優たちがキャスティングされており、現在はそれぞれが大人気となっています。ハ・ジョンウが医者役でワンポイント出演しています。

tashiro

どんなに子供たち思いのいい先生でも、受験に効果のある先生でないと評価されないという現在の教育現場に物申すといった内容でした。映画は、一見うまく英語教師になれたのかと思いきや、やはり現実はそんなに甘くはないということを描きつつ、それでもやっぱり、良い先生は生徒たちに大きな影響を与えていくものだと示してくれました。ET先生と校長先生との師弟関係や、自分の生徒たちとの絆など、見終わってほんわかとした気持ちにさせてくれる作品でした。