映画解説

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タイトル アラン(阿娘)
韓国公開年 2006年
出演者 ソン・ユナ イ・ドンウク イ・ジョンス イム・ジュファン チュ・サンウク
監督 アン・サンフン

【 映画紹介 】

『アラン』は韓国に伝わる怪奇伝説をモチーフにしたミステリーホラー映画です。

タイトルになっている「アラン」の伝説とは、400年前、悔しい死を遂げた娘アランが霊魂となって、自分の恨みを晴らしてくれるように、殺された真実を伝えようとするという内容です。それを現代に置き換えて切ない物語が展開されます。

容疑者を殴って停職処分を受けていた女刑事(ソン・ユナ)が職場復帰して連続変死事件の捜査に携わることになります。コンビを組むように言われたのは、男の新米刑事(イ・ドンウク)。二人は、被害者のコンピューターにいずれもミンジョンという少女のホームページを見た形跡があることを突き止めますが、調べていくうちに被害者たちは皆同級生で、10年前に失踪した少女ミンジョンが事件に絡んでいることがわかってくるのでした。

監督は、『アメノナカノ青空』で助監督を経験し、短編映画で大韓民国映像大賞の優秀賞を受賞した新鋭アン・サンフン監督で、この映画が長編デビュー作です。

ソン・ユナが心に傷を抱えた男まさりの女刑事という、それまでのたおやかで女性らしいイメージとは異なる役柄に挑戦。またイ・ドンウクが『マイガール』でブレイクしたあとに選んだ映画デビュー作で、少々ドジなところのある若手刑事に扮しています。ドラマでもおなじみのイ・ジョンス、チュ・サンウクにイム・ジュファン、そしてキム・オクピンも登場します。

tashiro

イ・ドンウクのキャラクターがどんでん返しとなっていて、だまされたという人も多かったのではないでしょうか。演じたイ・ドンウクも二重人格的な刑事役だったので両極端の性格を演技するのが難しかったそうですが、映画のシナリオをもらってすぐに最初のページに「夢に向かった第一歩、頑張ろう」と書き込んだそうで、俳優デビューしてから7年目の映画への挑戦に新人の気持ちで挑んだそうです。
ところで、イ・ドンウクの少年時代を演じているのがイム・ジュファンなのですが、なんとイ・ドンウクとは年齢が6カ月しか違わないのに、見事に少年の幼さを表現していました。