映画解説

映画解説一覧に戻る

タイトル 家門の危機
韓国公開年 2005年
出演者 シン・ヒョンジュン キム・ウォニ キム・スミ タク・チェフン
監督 チョン・ヨンギ

【 映画紹介 】

『家門の危機』は、ヤクザ一家の長男とエリート検事というアンバランスなカップルを描いた爆笑コメディーです。

地方のヤクザ一家の白虎組。女ボスである母親には3人の息子たちがいますが、悩みのタネは、長男の結婚でした。真の名家になるためにも何とかエリートの嫁を迎えたいと願っているのですが、当の長男は事故で亡くなった恋人のことが忘れられず、どんな女性を紹介しても見向きもしないのでした。そんなある日、亡き恋人にそっくりの女性が現れて恋に落ちるのですが、彼女は、彼が最も恋してはいけない相手、暴力団撲滅に燃える、ソウル地検の検事でした。

この作品は、韓国で大ヒットし、日本でも『大変な結婚』というタイトルで公開された『家門の栄光』シリーズの第2弾です。ヤクザ一家とエリートの結婚というモチーフを生かし、監督とキャストを一新して作り上げ、一作目以上のヒットとなりました。ただ笑わせるだけではなく、ロミオとジュリエットのような愛も入り、意外にも切なさも漂わせ、最後にはすっきりとするという、よく出来たコメディーです。

主演のシン・ヒョンジュンは、重々しく決めているもののな~んかおかしいというコミカルなキャラ作りで笑いを誘い、バラエティー番組のMCとしてもおなじみのキム・ウォニがコケティッシュな検事に扮して、コメディエンヌぶりを発揮しています。

tashiro

このシリーズの1作目『大変な結婚』もご覧になった方なら気づいたかと思いますが、1作目で主役だったチョン・ジュノが特別出演しているのを始め、コン・ヒョンジン演じる検事がピアノの弾き語りをする場面では、前作でキム・ジョンウンが歌ったのと同じ歌で、店も同じ場所で撮影するなど、1作目との共通性を持たせています。
主演のシン・ヒョンジュン曰く、これまでは重い役が多かったけれど、今回の役は自分の性格に一番近くて自分にぴったりな服を着ているような心地さがあったそうです。そして現場では笑いが耐えなくて、演技のときは、その笑いを抑えるのが一番難しかったそうです。
このシリーズはこのあと、『家門の危機』と同じメンバーで、続編『家門の復活』(06年)『家門の災難』(11年)も作られています。