映画解説

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タイトル 燃ゆる月
韓国公開年 2000年
出演者 ソル・ギョング キム・ユンジン チェ・ジンシル キム・ソックン
監督 パク・チェヒョン

【 映画紹介 】

『燃ゆる月』は、太古の昔を舞台にしたファンタジックなスペクタクル・ラブロマンスです。

『シュリ』のカン・ジェギュ監督がプロデュースした作品で、『銀杏のベッド』という、カン・ジェギュ監督のデビュー作の続編に当たります。続編とはいってもその時代よりもはるか太古にさかのぼり、「前世の因縁とその始まり」をモチーフに描いていて、『銀杏のベッド』を見ていなくても単独で楽しめる作品となっています。

はるか昔、神の存在とともに生きていた時代。敵対する二つの部族の間に生まれ、悲劇的な運命を背負ったひとりの少女をめぐり、二人の男と、部族の王女の織り成す愛憎模様。現世では決して報われることのない悲しい愛の物語が展開されます。

時代背景といい、環境設定といい、非日常の世界に浸りたい人にはおあつらえ向きの一大叙事詩です。

出演は、『シルミド』、『ペパーミント・キャンディー』のソル・ギョング、『シュリ』のキム・ユンジン、『スキャンダル』『情事』のイ・ミスクに、ドラマ『星に願いを』などでおなじみのチェ・ジンシル、そしてキム・ソックンなど、5大スターの共演。

愛という名のもとに、ある者は所有することにこだわり、ある者は手放すことを良しとする。そしてまたある者は相手のために身を犠牲にし、ある者はその選択を受け入れようとする。または部族の恨みを晴らすため愛を利用する者もいる。5人5様の愛情の示し方が対照的に描かれていきます。

それにしても、『ブラザーフッド』でハードな作品を発表したカン・ジェギュ監督ですが、この作品では「時を越えても愛は消えない」というメッセージを打ち出し、プロデューサーとしてロマンチスト精神を大いに反映させた作品となっていました。

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皆さんは誰の愛し方に感情移入してご覧になりましたか?
私は、中でもソル・ギョングのかなわぬ愛と知りながらも思いのたけをぶつけて行く熱い演技が目を引きました。この彼の存在が強引過ぎると映るか、あまりにも切ないと映るかで、この映画の評価が変わってくるのではないかと思います。
それにしても戦闘シーンなど、俳優陣にとっては大変な場面が多く、2ヶ月の訓練を経て挑んだキム・ユンジンいわく、「あまりに大変な労力を使ったので、逆に、次にどんな映画で、どんな役をもらってもやっていけるという自信がついた」ということです。