映画解説
タイトル | 南極日誌 |
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韓国公開年 | 2005年 |
出演者 | ソン・ガンホ ユ・ジテ パク・ヒスン ユン・ジェムン カン・ヘジョン |
監督 | イム・ピルソン |
【 映画紹介 】
『南極日誌』は、極限状況の中に追い込まれた人間たちの欲望や心理を濃密に描いた、ホラー・ミステリー要素の入った作品です。
マイナス80度の極寒で、1年の半分は昼ばかりが続き、あとの半分は夜ばかりが続く南極。ブリザードに見舞われたり、氷の割れ目に足を取られそうになったり、一瞬たりとも気を抜くことのできない苛酷な自然環境のなかで、チェ隊長率いる6人の探検隊は、南極の中でも足を踏み入れることが最も困難といわれている到達不能点を目指して探検を続けています。
ある日、氷の中から80年前に遭難したイギリス探検隊の日記を発見するのですが、その日記に書かれている内容に導かれるように奇妙なことが起こり始め、次第に隊員たちの間にも不協和音が漂っていくのでした。
この作品が初の長編デビューとなるイム・ピルソン監督が、数年前にテレビで見た南極探検隊のドキュメンタリーからインスピレーションを受け、南極を舞台に人間の本性をえぐる作品に作り上げました。
隊長を演じるのは韓国映画界の看板スター、ソン・ガンホ。彼特有のコミカルさを封じ、ここでは鬼気迫る演技を披露しています。最年少の隊員にはユ・ジテが扮し、演劇界で活躍する役者たちが脇を固めています。
この作品は、ニュージーランドで2ヶ月のロケを行い、紆余曲折の果てに苦労して出来上がった作品でした。最後の撮影が‘到達不能点’についに到着して、そこに立ててあったポールを抜くというシーンだったそうですが、暗くて見えなかったと思いますが、あそこでソン・ガンホは、“ようやく完成したんだ”という実感が沸いて、苦痛だったことや楽しかったことが走馬灯のようによみがえってきて、演技ではなく、本当に撮影中涙が出てしまったのだそうです。