映画解説
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タイトル | ザ・ゲーム |
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韓国公開年 | 2008年 |
出演者 | シン・ハギュン ピョン・ヒボン イ・ヘヨン ソン・ヒョンジュ イ・ウンソン |
監督 | ユン・イノ |
【 映画紹介 】
『ザ・ゲーム』は、とんでもない賭けをすることになった金持ちの老人と貧乏青年の入れ替わりを描いたバイオレンスサスペンスです。
公園で似顔絵描きをしている貧乏画家の青年(シン・ハギュン)。ある日、金融界の大物である老人(ピョン・ヒボン)からゲームをしようと誘われます。それは勝てば大金をもらえる代わりに負けたら健康な体を差し出せというもの。最初は相手にしなかった青年ですが、恋人(イ・ウンソン)が借金に苦しんでいるのを見かねてこの危険な賭けに挑戦することになるのでした。
『静かなるドン』などでも知られる新田たつお原作の漫画『チェン爺』の映画化です。
漫画が原作らしく、脳手術によって二人の人間が入れ替わるという奇抜な設定を背景に、その後の二人がどのようになっていくのか、時に不気味に、時に笑いを誘いながら描かれていきます。
監督は、アメリカで『アポロ13』や『フレンチキス』の演出部で働いた経験があり、韓国では『マヨネーズ』『僕が9歳だった頃』を監督したユン・イノ監督の作品です。
主演は、『JSA』『トンマッコルへようこそ』などのシン・ハギュンと『グエムル漢江の怪物』などのピョン・ヒボン。意識は青年のままなのに老人になってしまった男と、今にも死にそうな体だったのに若さと健康体を手に入れたカリスマ老人という具合に、手術前と後とでガラリと人格が変わる二人の俳優たちの演技対決が見ものです。
ラスト、結局絵を書いている青年はどちらの魂だったのか、わかりにくかったかと思いますが、あれは、青年から記憶も奪った老人の魂だったんですね。手術の直前、脳外科医から明かされるいきなりのどんでん返しに、それまで全く伏線がなかっただけに、「ええっ?」とかなり驚かされましたが、すべてを手に入れたように見えた老人は、実は自分の血の繋がった息子の体を奪ってしまっていたのだ…という、因果応報の報いを受けた結果になったわけですね。