映画解説

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強力おすすめ

タイトル 第3の愛
韓国公開年 2016年
出演者 ソン・スンホン、リウ・イーフェイ、モン・ジア、ジェシー・ジャン
監督 イ・ジェハン

【 映画紹介 】

『第3の愛』は中国の女性作家による同名のベストセラー小説を
映像化したラブストーリー。

『私の頭の中の消しゴム』や『サヨナライツカ』のイ・ジェハン監督が
メガホンを取り、ソン・スンホンが中国の富豪一族の後継者を、
中国の人気女優リウ・イーフェイがバツイチの弁護士を演じた
韓・中合作映画です。

<ストーリー>
大財閥の御曹司リン・チージョン(ソン・スンホン)は、
飛行機のなかで号泣する美しい女性
ゾウ・ユー(リウ・イーフェイ)に遭遇。
数日後、彼の元に抗議にやってきた来訪者は
偶然にもゾウ・ユーだった。
さらに別の日、建設作業員の労災金を巡る騒動で
担当弁護士として会社へやってきた彼女と再会…。
度重なる出会いを経て、互いの距離は近づき、
やがて激しい恋におちていく。
「君と永遠に一緒にいたい」と囁くチージョンと、
「今 一緒にいられればそれでいい」とためらうユー。
様々な困難に見舞われ、岐路に立たされた二人の愛の行方は…。

<感想>
これ、私はとても面白かったです。
美男美女が繰り広げるラブストーリーは
韓流女子の大好きな世界だなあと思いながら見ました。
やはり自分は本能でこういう直球のラブストーリー映画が好きなのだと
再認識しました(笑)。

ヒロインのリウ・イーフェイが清潔感があってとても素敵でしたし、
何よりもソン・スンホンがかっこいいです。
彼の演じている役柄が、愛を知らない ’孤独な御曹司’ だなんて、
まさにもう笑っちゃうくらいに絵に描いたような
韓国ドラマの大人気キャラなのですが、
これがまた男の哀愁を漂わせて
素晴らしくかっこよく演じ切っているんです。

端正で麗しいけれど、時折眉間に刻まれる縦じわが男っぽさを際立たせ、
痩せた頬が物語る仕事漬けの人生に疲れた男の色気や、
思いを抑えるときのあごの骨がぴくぴくッと動くのが
苦み走った男の切実感を醸し出していいんです。

パサパサと音を立てそうなくらいの長いまつげが
目元の愁いを増幅していて、スーツの着こなしも抜群で、
ネクタイを外したちょっとしどけない姿も清潔な色っぽさがあります。
もう非の打ち所がありません!
壁にもたれて窓の外を見つめるときや、
仕事場でたたずむ後ろ姿のカッコイイこと。

そんな男が孤独をにじませ、
「君が好きだ」とストレートに恋心を打ち明け、拒まれてもひるまない。
一生懸命なあまりにやってしまったことが相手にわかってしまった瞬間の、
バレちゃった~という照れ隠しの顔も、
思わずほおが緩んでしまうシーンでした。
そして、やはり愛のために泣くのが似合う男だなあと
改めて感じられます。
そんなこんなで、ソン・スンホンを見たくて
何度も見返したくなるような映画でした。

ファンの方にとっても、こういうソン・スンホンが観たかった~
と思える作品ではないかと思います。

イ・ジェハン監督によるダイナミックなシーン運びは、
ドラマチックに映像を盛り上げ、
あっという間に二人の感情の高まりに引っ張り上げられます。
またよけいな説明は省いてさっと次の場面に飛ばしていく編集手法で、
ベタっとなりそうなメロドラマが
サラリと洗練されたラブストーリーになっているのもいいですね。

ちなみに、ソン・スンホンは中国人の役ですので中国語吹替です。
彼の声が好きな人には少々残念でしょうが、
そんなことが吹っ飛ぶくらいにソン・スンホンの魅力が満載です!

tashiro

ソン・スンホンは2000年に出演したドラマ『秋の童話』が中華圏で大人気だったこともあり早くから中国では大人気の存在で、これまでも香港映画に特別出演していたりしましたが、本作でがっつり主演を果たしました。この映画の共演を機に、ソン・スンホンとヒロイン役のリウ・イーフェイは交際を始めました。その3年後には破局してしまったとニュースになっていましたが、国境を越えてのお似合いの美男美女カップルだっただけに残念でした。