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韓国ミュージカル『メイビ、ーハッピーエンド』製作発表会見

 

  (C)SHIN’S WAVE

『メイビー、ハッピーエンド』は、古くなり不要とされたヘルパーロボット同士が育む愛の物語で、マルチな役を演じる人物も入れての3人芝居です。
今年韓国で上演された韓国オリジナルのミュージカルで、その内容の良さが口コミで広がり、連日ソールドアウトの記録を達成したほど観客から大きく愛されました。

私もようやく一枚ゲットしたチケットで見に行きましたが、愛らしくて、なんだか切なくて、涙腺が刺激される素敵な作品でした。隣の女性などはきっとリピーターだと思うのですが、もうタオルを手にしながら見ていて、途中から嗚咽としゃくりあげが入り混じった号泣モードになっていて、私はそれにびっくりして、出かかった涙が一瞬引っこんでしまったくらいです。泣かせようという作りではないのですが、じんわり胸に響くのですよね。

そんな傑作ミュージカルの来日公演が決定。
内向的で繊細な感性を持った旧型ヘルパー・ロボット5のオリバーを、
SE7ENことチェ・ドンウク、超新星のソンジェ、元U-KISSのメンバー KEVIN

というアイドルたち3人がトリプルキャスティングされました。
相手役の、活発で知的なヘルパー・ロボット6、クレア役には、ミュージカル界のベテラン女優のキム・ボギョン、そしてソン・サンウンが務め、

オリバーの元主人のジェームズ役ほかを、ミュージカル俳優のラジュンが演じます。

 

4月13日に都内で行われた制作発表会見には、

SE7ENとソンジェ、キム・ボギョン、演出家のキム・ジホが登壇しました。

(C)SHIN’S WAVE

まずはSE7ENとキム・ボギョンさんが舞台の中のワンシーンのように二人並んで劇中歌を歌いながら入場。
その後、SE7ENが、歌の説明や、自己紹介を流暢な日本語であいさつ。13年ぶりの来日というキム・ボギョンさんの韓国語の挨拶も通訳してあげる余裕を見せていました。
そこで、キム・ジホ演出家とソンジェも登場。
「今日は超新星のソンジェじゃなくて、俳優になった(ハッハッハ)俳優のソンジェです」
と挨拶して、抽選で会見に駆けつけたファンたちから大歓声を浴びていました。

まずはこの作品の説明が演出家からありました。
「寂しい二人のヘルパーロボットの話です。彼らを見ると、私たちがまだ愛を知らず、感情をどう表現していいかわからなかった頃を思い出すと思います。
一人で寂しく過ごすとき、愛情が始まっていくワクワクした感じ、愛情が高まって幸せな時、別れの時、そんな様々な感情を笑いと感動で表現していきます。人はいつか別れが来るとわかっていても、人を愛し別れ、傷つき、また別の愛に出会う、を繰り返していきます。これは、もしかすると今度はハッピーエンドになるんじゃないかという期待からなのではないでしょうか。このミュージカルを見て、愛に対する期待を持っていただければと思います」

(C)SHIN’S WAVE

そしてSE7ENが意気込みを話す番になると、
40年後くらいの少し未来の話で、人間とロボットの中間を表現する難しさや、作品の内容に惚れこんでぜひやりたいと思った~といった長い文章を流暢な日本語で語ったので、記者もファンも感心して「ほ~お」と感嘆の声があがりました。
で、そんな風にハードルが上がってしまった後に
「じゃあソンジェさん!」
とMCから振られて一瞬「うっ」となるソンジェの表情(笑)
ファンからは「がんばれ~」の声が飛ぶなか、
「オリバーというキャラクターは…」と韓国語で始めたものだから
ファンたちから「え~」というブーイングが。
それを聞いて「え~、じゃねえよ」と日本語で返すソンジェ、というコントのようなやり取りになりました(爆)
で、結局は韓国語で
「オリバーは、少し素朴さが残るもどかしい性格ですが、たくましく優れたところもある愛らしいキャラクター。この作品は美しいラブストーリーで、加えて音楽が素晴らしいのでそこに重点を置いて演じたいです」
と語るのでした(笑)

 

彼らが演じるヘルパー・ロボットは、しっかり人間の感情を持っていて、まるっきりロボットという感じでもないので、その加減を表現するのが悩みどころで難しいということをSE7ENもソンジェも、口をそろえて語っていました。

キム・ボギョンさんが、自身が演じるクレアについて
「クレアはオリバーよりも一段階新しいロボットです。オリバーが5でクレアが6」
と言ったところで、すかさず横から
「セブン」
とSE7ENが口を挟み、この当意即妙なやり取りに、「冴えてますねぇ~」とMCから言われてちょっと照れるSE7ENでした。
ボギョンさんが話を続けて
「クレアは極めて理性的で客観的で快活。そんなキャラクターに私だけの声を乗せて感情の変化に重点を置いて演じていきたいです」と言い終わると、
隣に座っていたソンジェが親指を立てて見せ、
「いい説明でした~」
と場を和ませます。

この作品にはもう一人ジェームズというキャラクターがいるので、その説明が演出家からありました。
「ジェームズはオリバーの記憶の中にいる温かな主人です。
郵便配達員やお天気キャスター、モーテルの職員、声だけの出演とか様々な人を演じます」
というと、またすかさず
「シーンスティーラー」と説明を挟むSE7EN。
このクレバーな言い方にまたしてもファンから「ほ~お」と感嘆の声が。

 

稽古場でのエピソードを聞かれて、演出家から
「ソンジェさんが今朝腕が痛いって言ってましたよね?」と振られたソンジェは、
「アイゴー(苦笑)、オリバーがクレアを抱きかかえるシーンがあって、昨日も練習したんですけど、今朝起きて腕がちょっと痛くて、なんでこんなに痛いんだろうと思って、兄さん大丈夫?ってきいたら…」
「僕もちょっと…って。で、あ、昨日のあれか~と。十何回も練習したから。それがすごく、今日の朝ね、痛くてね…」とSE7ENが口ごもると、
「ちょっと! そんなに痛いんですか?これからさらに一生懸命に食べるからね」
と可愛く怒るボギョンさん(笑)。
「僕たちも頑張って運動します~」
とソンジェが申し訳なさそうに答えていました(笑)

 

現在、稽古場でみんなで一緒に練習しているのかと聞かれたSE7ENは、
「ミュージカルは韓国でやったことあるけど、こういうセリフがいっぱいあるミュージカルは初めてだから演技の方が僕には難しいです。ソンジェさんやボギョンさんは
みんなすごくプロだから…」
と言われて隣で吹き出してしまうソンジェ(笑)。

SE7ENが続けて「みんなすごくプロだから見てるだけでも練習になります」
と言い終わりで、SE7ENから「先輩!」と言われて「いえ、違います~」と慌てるソンジェ。
「SE7ENさんはデビューしたときからファンでしたので今一緒にできて嬉しいし、信じられないです」と言い出すソンジェに
「どうしたんだよ、急に~」と照れるSE7EN。
更にソンジェは、
「ボギョンさんはすごく有名なミュージカル俳優なので、歌の発声とかいろいろアドバイスをもらって最近幸せです。監督も優しいし、かわいいじゃないですか(笑)」

ボギョンさんから見て隣のおふたりはどんなふうに映ってますか?という問いには、
「自分が未熟だと思っているからか、すごく一生懸命に取り組んでいて、その姿に感心しますし、むしろ私の方がいい刺激をもらっています」

と、ここでKEVINとソン・サンウンが韓国から映像で挨拶。
場が暗くなった隙にソンジェが小走りで前に置いてあった水を2本取ってきて1本をSE7ENに渡すと、SE7ENはそれをボギョンさんにあげていて、おお、ジェントルマンじゃん!と思ってしまいました。

ソンジェは、気が利くようで詰めが甘い~(笑)。


「KEVINとサンウンはすごくかわいいカップル。練習するときも僕たちの力になるカップルなんです。かわいいし演技上手いし、期待してもいいと思います」(SE7EN)

 

ミュージカル俳優たちばかりで上演していた韓国オリジナル舞台と比べて、今回
アイドル達を主役に据えてどんな舞台になるのかと演出家に聞いてみると、
「韓国で上演したものにちょっと変化をつけるというよりも、ある意味全く違うものとして練習しています。アイドル達との仕事は初めてですが、むしろ楽しく面白いです。彼らは自分たちが未熟だっと思っているせいか、一生懸命なので刺激になるし、
実際にはけっして未熟ではないです。何か足らないところがあってそれをカバーする演出ではなく、彼らならではの持ち味をさらに活かせるような演出をしたいと思っています」とのこと。
またボギョンさんに相手役たちの魅力を聞くと、
良く言って欲しいとアピールを始めるSE7ENとソンジェ。
「SE7ENさんは性格がとても快活で、気分がイマイチという日でもすごく明るい、それがそのままオリバーになって私も力をもらえる感じです」
「ソンジェさんを初めて見た時、背が高く足が長く眼の保養になるし、愛の表現が簡単にできそうだなと思いました」
と言われたSE7ENは、
「僕は難しい? 難しいの?」
と納得いかない様子で、一方のソンジェは、
「僕は大満足~」とニヤリとして会場は大爆笑となったのでした。

最後に「自分なりのオリバーをどのように演じるつもりですか?」と聞かれ、
SE7ENは「別れた主人を待ちながら、寂しいけれどエネルギーがあって明るく前向きな気持ちを僕は表現したいと思います」
ソンジェは「みなさんがKEVIN君が一番かわいいといったじゃないですか。負けないです。一番かわいいのは俺だ!の気持ちで演技します。負けない!」
とソンジェの勝利宣言が出て会見は終了。

(C)SHIN’S WAVE

最後はソンジェとボギョンさんのデュエットが披露され、
お互いに目を見つめ合いながら美しいメロディーを歌い上げ、笑いの多かった会見から瞬時にしてロマンチックなムードに空気を作り変えていました。

 

2017年4月24日執筆 取材・文:田代親世

 

【公演情報】
ミュージカル 『メイビー、ハッピーエンド』
◇公演日時 : 2017年5月19日(金)~5月28日(日)計17公演
※韓国語公演・日本語字幕あり
◇会  場  : サンシャイン劇場 (豊島区東池袋 3-1-4)
◇出  演  : チェ・ドンウク(SE7EN), ソンジェ(超新星), KEVIN(ウ・ソンヒョン)
キム・ボギョン、ソン・サンウン、ラジュン
◇公演最新情報
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◇チケット一般発売日 : 2017年5月1日(月)