ミュージカル
ユ・ジュンサン ファンミーティング
写真提供:韓流ぴあ
先月28日に、
ミュージカルやドラマ『棚ぼたのあなた』で人気の俳優
ユ・ジュンサンのファンミーティング
「ユ・ジュンサン “バースデー” ファンミーティング
~夢の時間をファンとともに~」
を見てきました。
「本気度120%。高いお金を払ってくれた方に損はさせません!」
という一声で始まり、
その思いがひしひしと伝わる、
一生懸命で、全力投球のファンミでした。
ミュージカルナンバーを次々と歌っていくコンサート形式で行われ、
役に合わせて、『あの日々』ではスーツ、
『ジャック・ザ・リッパー』ではコートと、
1曲1曲衣装を変えて登場。
ミュージカルの中に入り込み、
役になりきって歌っていたのがすごくおもしろくて、
よかったです。
歌の前にはまず通訳さんが
ミュージカルの説明をしてくれたんですが、
実はその通訳さんが、
かつて日本に留学していたことのある彼の妹ミソンさんだったんです。
留学していた当時、お父さんが亡くなって
「お前のことは俺が面倒みるからな」と言ったということで、
「僕が日本進出をするのは運命でした。
ついに妹を通訳として使う日がきました。
日本でもユーモアが通じるといいんですが…。
通じなかったら全部通訳のせいです」
と言っていましたね。
歌う時にはミュージカルの映像が流れ、
歌詞の日本語訳も字幕で入っていて、
「いっぱいお金がかかりましたけど、やりました!」
とのことでした。
衣装もたくさんで、
スタイリストがスーツケース3箱分も持ってきたそうです。
写真提供:韓流ぴあ
“バースデー”ファンミーティングということで、
誕生日当日に行われたことについては
「僕が今日にしようと言ったんですが、うっかりしていました。
今日は平日だった…。
土日だったらもっと多くの人に来ていただけたのに!」
と少し残念そうでしたが
「韓国の歳で45歳。でも、これからがスタートですから。
若く見えるでしょう? みなさんも僕を見ながら
年齢は数字に過ぎないと思ってください」
と元気いっぱい。
まさに、すべてが “ユ・ジュンサン劇場” でしたね。
イベントの前に行われた記者会見では
「映画、ドラマ、ミュージカル、
どんなバランスでやっているんですか?」と質問しました。
それに対して
「ミュージカルはだいたい1年前に決まります。
映画やドラマの方がギャラがいいので、事務所は嫌がるけれど、
僕はミュージカルを愛しているので、
1年前にミュージカルの予定を決めて、
合間にタイミングよく入るドラマや映画に出てきました」
と答えてくれました。
いい作品だと思えばギャラなしでも受けるし、
製作環境がよい作品なら「多めにください」と言うそうです。
89年に東国大学演劇映画学科を卒業した彼は
すぐにでもミュージカルをやりたかったけれど、
当時はお客さんが少なく仕事もそれほどなかったので、
ドラマをやっていたそうです。
その後、
「2000年代に入ってミュージカルが盛んになった時も
ドラマの仕事をしていたのでちょっとつらかったですが、
ミュージカルに戻ってきたので死ぬ気でがんばります。
若手がどんどん出てきましたが、
アイドルなどの頭を抑えながら、やってます」
と冗談めかして言っていました。
最初に『グリース』に出演し、
「やっぱりミュージカルをやらなきゃ!」と思ったそうで、
今でも一番お気に入りの作品だそうです。
ファンミでは歌のほかにファンからの質問コーナーもありました。
「歌が上手いですが、何かやっているんですか?」
という質問には
「20代でミュージカルをはじめた頃は
それほど俳優が多くなかったけれど、
そのうち声楽出身の人がどんどん進出するようになると、
歌が上手すぎて、どうしようかと思った。
そこから僕もがんばって練習するようになりました。
夜明けまで練習したり、全公演をマネージャーに録音してもらって、
それを聞きながら練習したり。
今はやろうと思っても身体がついてこないけれど、
みなさんの応援を受けてがんばっていきたいです」
と答えていました。
また、「昨日は何をしていましたか?」と聞かれると
「スタジオで練習して、六本木の美術館に行き、
お茶の水でギターを買いました。
また、天丼がおいしくてたまらず、
昨日も2回も食べました。以前、赤坂で食べた天丼がおいしくて、
今回も行ったらおばさんが覚えてくれていた。また、行きます!」
とのこと。
「俳優が天職ですか?」という質問には
「長く無名の時期もあったし、お客さんが3人という公演もあった。
かと思えばスタンディングオベーションの時期も。
でも、いつでも最善を尽くしてきたので、
また、生まれ変わっても俳優になりたいです」
と答えていました。
19歳のファンから「若いファンはどうですか?」と聞かれた時には、
発声練習でよくやるという「ヤー、ヤー、ヤー!」という
大きな声を出して喜んでいました(笑)。
彼女も『ジャック・ザ・リッパー』を見てファンになった
と言っていましたが、
今回のファンミは、ミュージカルでファンになった人が多かったようです。
「次の曲は『ジャック・ザ・リッパー』から」と言った時に
すごく拍手があったので、
『ジャック~』が好きなお客さんが多いんだなと思いました。
途中でビデオメッセージが流れた時も
FTISLANDのスンヒョン、ZE:Aのヒョンシクにはあまり歓声が上がらず、
ミュージカル俳優のキム・ボムレが出てきた時、
一番、反応がありました。
そうしたファンにとっては本当に満足できるイベントだったと思います。
写真提供:韓流ぴあ
『ジャック~』からは「この街が嫌いだ」という歌を歌ったんですが、
MCの人に
「僕は東京が好きだとみなさんに伝えておいてくれ」
と言付けたそうで、
そんな彼のユーモアがとても好きだなと思いました。
また、いろいろなところで「45歳」が出てきて、
「いろんな韓流スターが日本に来ていますけど、
みな、20代、30代です。
45歳でファンミーティングをした俳優は私が初めてです!」
と言ったり、
12月中旬に韓国で出すアルバムからの曲を歌う時に
「45歳で作詞、作曲して出すのは僕が初めて。
みんなに心配されています」と言ったりしていました。
また、25歳、25歳、26歳という3人組ガールズグループを
プロデュースしているそうで、12月末から録音するそうです。
「ビジュアルはだめなんです」ということですが、
タウリンという名前のグループで、
彼女たちの歌を聞くと元気になるので名づけたそうです。
写真提供:韓流ぴあ
ピアノやギターを弾くだけでなく、
去年は20年書き続けた日記を出版。
自分が作ったアニメーションのDVDも付いた
アーティストブックも会場で売っていましたし、
本当に多才でおもしろい人です。
写真提供:韓流ぴあ
ピアノの弾き語りでは、
妹さんが留学していた時から好きだったという
サザンオールスターズの「真夏の果実」を披露。
イベントについて
「ミュージカルの舞台よりも大変でした。全然、休みがないし…。
トイレも走って行ってきました。
でも、期待して準備しながらとっても幸せでした。
リハーサルでは全曲3回ずつ歌いました。
練習でも全力で歌うので喉が大変でした」と語り、
彼の全力投球ぶり、ユーモアが伝わってきて大満足でした。
最後には客席に
「チケット代が惜しかった? 声が聞こえない!
僕は40代になったからちょっとしたことで傷つくんだよ。
反応してくれなくちゃ!」と声をかけ、
「惜しくなかったよ~」という客席からの反応を確認。
握手会にはまた違う服を着て出てきて、
一人ひとりに熱心に握手しているのを見て、
一度ファンになった人は放さない魅力を持った人だなと思いました。
情熱にあふれて若々しいユ・ジュンサン、
人柄を感じて心が温かくなったし、本当に楽しかったです。
なんだかすごく励まされて元気になりました!
(2013年12月5日執筆)