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ピノキオ

<ドラマ概要>

『ピノキオ』は、つらい過去を背負った青年と、
嘘がつけない体質というハンデを負う幼なじみの女性が、
ともに記者を目指し、成長していく、
愛と人生を描いた感動のヒューマン・ラブストーリーです。

幼い日、報道の暴力によって家族を失い、拾われた家の養子となり、
違う名前で生きてきた青年(イ・ジョンソク)。
一つ屋根の下で共に育ったイナ(パク・シネ)とは、
戸籍上、叔父と姪であり、またある因縁もかかわっているために、
彼女への恋心を秘めながら、気持ちを抑えて生きています。
そして、ある出来事がきっかけで、記者志望のイナとともに、
長く恨みを抱いていたマスコミの世界に自らも足を踏み入れることになるのでした。

タイトルになっているピノキオは、
童話のピノキオから名前が付けられた、
嘘をつくとしゃっくりが出てしまうという、疾患のことです。
この疾患はドラマならではの架空の設定ですが、
ドラマでは、ピノキオといえば、嘘がつけない人々ということを
みんながよく知っているという前提で物語は動いていきます。

<見どころ&感想>

・なんといってもイ・ジョンソク!

主人公を演じるイ・ジョンソクは、乗りに乗っているという感じ。
薄い顔でうっすら微笑んだ時の甘さは半端ではありません。
キラキラ感もこれまで以上に増していて、とても魅力的です。
透明感もあって、ひゅっと心をつかまれるでしょう。
少年性の青さと大人びた感性が共存しているのがいいんですね。  

パク・シネも、みずみずしくて愛らしく、
財閥御曹司に扮したキム・ヨングァンは、気持ちを押し付けることなく、
常にヒロインを優しく見守る男性として、
終盤に行くにつれ存在感を刻みつけます。
また主人公の生き別れた兄役のユン・ギュンサンが、
善悪を共存させた鮮烈な魅力を放っています。

・脚本の素晴らしさにしびれる

ラブストーリーと法廷ドラマを見事に融合させた傑作
『きみの声が聞こえる』の脚本家と監督が
再びイ・ジョンソクとタッグを組み、今度はラブストーリーと報道を
うまく組み合わせ、切ない胸キュンラブあり、メッセージありの
感動のヒューマンドラマに作り上げました。

テレビ局に入った主人公たちが、
新人修行でしごかれてボロボロになる姿など、
過酷な新米記者時代が描かれているのも見どころです。

ダルポとイナが同じ会社ではなく、
ライバル会社に入るのも意外性がありますが、
ふたつの会社が向かい合わせにあって、
同じ記者クラブで働いているので、
ちゃんといつも顔を合わせるんですね。

それぞれが小さいレポートなどを体験しながら、
いろいろなことを経験し、気づいていくうちに、
最後は15年前の事故に集約されていきます。

なさぬ仲の家族の情や、血縁なのにうまく結べない母子の情など、
人とのつながりにほっこりしたり涙したりしながら、
報道とは、記者とはどうあるべきなのかを考えさせられていきますが、

ラストに近づくにつれ、因果はめぐり、
それまでに何気なく描かれていた一つ一つ、一人ひとりが絡んできて
大きく集結していく展開はお見事で、
ゾクゾクっとくる高揚感と面白さがあります。
とにかく脚本の素晴らしさにしびれます。

この作品が気に入った人は

・仕事ジャンルとラブストーリーがうまく組み合わさった作品なら
…『君の声が聞こえる』『太陽の末裔

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…『スポットライト』『ヒーロー』

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