映画解説

映画解説一覧に戻る

強力おすすめ

タイトル 過速スキャンダル
韓国公開年 2008年
出演者 チャ・テヒョン パク・ボヨン ワン・ソッキョン ファンウ・スルレ
監督 カン・ヒョンチョル

【 映画紹介 】

『過速スキャンダル』は、アイドル出身の人気DJと、ある日突然、彼のもとに押し掛けてきた娘と孫が繰り広げるファミリー・コメディーです。

優雅な独身生活を謳歌している36歳のDJ、ナム・ヒョンス(チャ・テヒョン)。そんな彼の家に、あなたの娘ですと、孫まで連れた22歳の女性(パク・ボヨン)が押しかけてきます。独身のはずの彼に隠し子がいることがばれたら大スキャンダル。ヒョンスは何とかばれないようにと苦心するのですが、歌手になりたいという夢を持つ娘は、ヒョンスが進行する番組が主催の音楽コンテストに出場することになるのでした。

タイトルの‘カソク’という言葉、一般的には‘加える速度’と書くのですが、この映画では‘過ぎる速度’という字が使われています。韓国では結婚前に子供ができることを速度違反というんですね。その意味で速度が早過ぎて起こったスキャンダルという意味で、タイトルが付けられているわけです。

カン・ヒョンチョル監督のデビュー作。百想芸術大賞映画部門のシナリオ賞、上海国際映画祭アジア新人作品賞、青龍映画賞で新人監督賞を受賞しました。

チャ・テヒョンが、歌手もやり、DJでもあるという実際の自分を彷彿させる設定の芸能人に扮し、より一層冴えわたるコミカル演技を見せています。そしてこの作品でブレイクしたパク・ボヨンに加えて、1000倍のオーディションで選ばれた子役のワン・ソッキョン君の3人の演技のアンサンブルが秀逸で、特にソッキョン君の表情演技はたまらなくかわいいです。

派手な映画ではないのに830万人もの観客を動員する大ヒットを記録しました。

tashiro

この映画、演技や演出と並んで音楽の良さも高く評価されました。ラジオを舞台に、歌手出身のDJと歌手志望のヒロインの物語ということで音楽自体が大きな位置を占めていましたが、監督が新人で音楽のことに不慣れだったために、チャ・テヒョンが自分の歌った曲も含めて選曲も手伝ったそうです。また歌がうまいという設定のため、パク・ボヨンは映画の2か月前からボイストレーニングを受けており、5曲出てくる歌のシーンのうち、専門の歌手が4曲歌っていますが、実際に1曲は自分で歌っているということです。