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私たちの幸せな時間

『私たちの幸せな時間』は、死刑囚の男と自殺願望を抱えている女性との、奇跡のような出会いを描いた作品です。

3人を殺した罪で死刑を宣告された死刑囚の青年(カン・ドンウォン)と、3度の自殺を試みた女性(イ・ナヨン)。

男は幼いときから社会の底辺に育ち、悪に手を染めずには生きてこられなかった不遇の生い立ちで、女は、裕福な、一見恵まれた環境にいながら、それでもぬぐいようのない絶望感を胸に抱いています。そんな人生に絶望している2人が、修道女をしている、女の叔母(ユン・ヨジョン)の勧めで面会をするようになります。刑務所の面会室で過ごす週に一度の3時間という時間を経るうちに、互いの閉ざされた心が癒されていき、彼らにとってかけがえのない時間になっていくのでした。

原作は、韓国でナンバーワン女性作家との呼び声高いコン・ジヨン作家の同名のベストセラー小説です。『パイラン』『力道山』のソン・ヘソン監督は偶然この小説を読み、‘神がくれた贈り物’だと思ったほど、心惹かれたそうです。

主演は、監督いわく、「不思議な哀愁がある」というカン・ドンウォンとイ・ナヨン。この重苦しい難役には似つかわしくないほどの美貌を持った2人ですが、撮影前には監督と3人でホテルに数日こもってシナリオ分析作業をしたり、それぞれ、これまでにないほどの徹底的な役作りで挑み、見事な演技を見せています。

思わず涙があふれ出てしまう感動作となったこの作品は、韓国で観客300万人を動員し、当時の、ラブストーリージャンルの興行記録を更新して、主演の2人は大韓民国映画大賞のネチズン観客賞を揃って受賞しました。

 

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