ああ、私の幽霊さま – 田代親世の韓国エンタメナビゲート

ドラマ解説

タイトル	ああ、私の幽霊さま
韓国放送年	2015年　全16話
演出	ユ・ジェウォン
脚本	ヤン・ヒスン　ヤン・ソユン
出演	チョ・ジョンソク　パク・ボヨン　キム・スルギ　イム・ジュファン

【ドラマ紹介】

『ああ、私の幽霊さま』は、気弱な少女が幽霊に助けられて愛と自信を手に入れていく姿を描いた、‘憑依ロマンス’という異色のコンセプトを掲げたキュートなラブコメディーです。

幼いころから幽霊が見えてしまうせいで、暗～くうつうつと過ごしているヒロイン。彼女は料理人を目指し、憧れのシェフの店で働いているも、シェフと目も合わせられずいつも謝ってばかり。そんなヒロインにとりついたのが、ろくな恋愛経験もなく、処女のまま死んだ悔しさで成仏できずにいた幽霊。二人のお目当てが憧れの天才シェフということで、ヒロインと幽霊はタッグを組んでシェフを振り向かせるべく共同作戦が始まります。

チョ・ジョンソクが演じている天才シェフは、料理には絶対の自信を持つプライドが高いオレさまシェフ。妹にはものすごく優しいけれど、スタッフにはついきつい物言いをしてしまい、あとでぼそっとぼやくように反省するという、愛着の沸くキャラクターです。ただのツンデレではなく、チョ・ジョンソクが演じると「精いっぱい背伸びして危険な男ぶっているようなツンデレ」という味わいを醸し出し、そこがたまらなく可愛いです。そんなシェフを落とすべくヒロインと幽霊が積極的にアプローチしていく過程が最高に楽しいです。

パク・ボヨン演じるおとなしかったヒロインが、幽霊のせいで急に毒舌を吐き、淫乱に振る舞うようになって周囲を驚かせていくギャップや、偉そうに振る舞っていたシェフが、あの手この手で迫ってくるヒロインを必死でかわす姿は、もう爆笑の嵐です。

この、ワンコがじゃれ合っているような、かわいくて甘いカップルにメロメロしながら見ていくと、シェフを挟んでヒロインと幽霊との切ない三角関係になったり、ヒロインのコンプレックス克服成長ストーリーになったり、そのまた次には幽霊の死の真相を巡るハラハラのサスペンスになっていきます。

そして見終わると、やさしさと切なさを伴って、「毎日を大切に生きないと」と思わせてくれるんですね。本当に幽霊さまから大事なメッセージをもらえるドラマです。