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『初めてだから』は、アイドルグループSHINeeのミンホ主演、社会に出る一歩手前の２０代の学生たちの恋模様を描いていく青春ラブストーリーです。

幼なじみの仲良し５人組。とくに、１５年来の付き合いのテオ（ミンホ）とソンイ（パク・ソダム）は男女の仲を超えた親友同士です。実はテオの初恋はソンイなのですが、それも過去の話で、今はお互いに気になる人が別にいて胸をときめかせています。

そんなある日、ソンイは母親に夜逃げされて行き場を失い、テオの家に同居することに。そして、鉄壁の友情を誇っていた５人の仲間たちの中で微妙な恋模様が浮上して、もやもやとした感情が沸き上がってくるのでした。

ミンホ演じるテオは、裕福に育った苦労知らず。背伸びして年上の先輩に好かれようと頑張ってみたり、苦労しながら将来を考えている友人たちの姿を見ながら、これといった夢もなく生きている自分に自己嫌悪に陥ってみたり。明るくて無邪気で単純。強がりながらも未熟さが可愛い青年で、まるで子犬のような魅力を振りまいています。

ソンイ役には、映画で鮮烈デビューした個性派女優のパク・ソダムが扮し、瑞々しく情感豊かな演技で、ボーイッシュな魅力が非常にキュートです。そこに、『２度目の二十歳』でチェ・ジウの息子役を演じたキム・ミンジェが苦労人の大人びた学生に扮して、まぶしそうな笑顔で見るものを引きつけながら、ヒロインを挟んでの三角関係になっていきます。

まだ人生の何たるかもわからない若者たちが、親のこと、友達のこと、将来のこと、そして初恋…という様々な思いを持て余しながら、自分の思いに向き合い、模索していく、迷える青春が初々しく描かれていきます。

『恋愛の発見』、『ロマンスが必要』シリーズという、男女の恋愛の機微を描くのが巧みなチョン・ヒョンジョン脚本家の作品。若者たちが、初めてのことゆえに自分の感じている思いが何なのかわからずに戸惑っていくという、かつて誰もが感じたであろう感情が思い出されることと思います。青春の一ページを切り取ったドラマになっています。

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