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キム・ジス

※2001年4月発行「韓国エンターテイメント三昧vol.2」(芳賀書店)より

意志の強そうな、顔立ちのはっきりした韓国美人。最近は『悪友達』での、男勝りで気の強い、女っ気のないお転婆な女性なんだけど、好きな男性を思う気持ちはいじらしく、心は誰よりも女の子らしいというキャラクターの役が人気を集めた。この役に代表されるように、勝ち気で、人に向かってポンポンものを言う女性という役が定番の感じがある。だからあまり想像しにくいが、初めは清純可憐派として活躍する女優だった。

高校を卒業後、92年にまだ開局して間もないSBSのタレント2期として芸能生活を始めた。『女刑事8080』『遠いソンバ江』『情熱時代』などのドラマに出るが、まだそれほどの注目は集められなかった。94年MBCに活躍の場を移してから快進撃が始まるのである。この『総合病院』では物静かな看護婦役で一挙にスターダムに上がり、キム・ジスは「天使のような女性」というイメージで見られるようになった。

このころのキム・ジスは溜息や涙に暮れることが多いか弱い女性、従順な女性というのがつきまとっていたイメージだった。しかし実際は活発で、気さくで、男の子みたいなさっぱりした性格なので、おとなしいイメージでキャスティングされる役は演じていてしんどい時もあったそうだ。そして98年の『愛』で妻帯者を愛する元気はつらつなキャリアウーマン役に変身。固定された自分のイメージを変えていくことになる。『あなたが私を呼ぶとき』では聾唖者の役で、手話演技にも挑戦。強盗をした兄を逮捕した刑事と恋に落ち純愛を捧げる女性を、表情と身振りの演技で熱演し、テレビを見た実際の聾唖者たちからも実感溢れる演技との称賛を受けた。

そして『ポコトポコ』では、母親からの寵愛を受ける姉とは逆に、母親に嫌われ、行きたい美大にも行くことができず看護婦になったという次女の役でお茶の間からの更なる支持を受けた。これは3度目の看護婦役で、大韓看護協会が全国の看護婦2000人を対象に実施したアンケートで、「看護婦役に最も良く合ううタレントは誰ですか?」で4割近い人がキム・ジスと答え1位に輝いている。そしてこの年、98年のMBC演技大賞の大賞を受賞した。

2001年の正月ドラマ『小さな橋を架ける』(毎日放送制作、山田太一脚本)で日本のドラマに初お目見えしたが、ここでは日本人技師と恋に落ちる、しっとりした韓国美人として登場。ワンピースにロングヘアで熱い思いを秘めた強い瞳で「愛しているから…」と語り、出番は多くないものの、強い印象を残した。

実生活ではスキー、スノーボードが大好きで、タレント仲間の間ではキム・ジスに会いたかったら冬はスキー場に行けばいいというのが通説になっているほどだとか。特にスノーボードはかなりの腕前で、芸能人スノーボードクラブ「スノーJ」の団長も務め、チャリティースノーボード大会を主催したりもしている。また冬季アジア競技大会名誉広報委員にも任命されたこともあるなど、雪とキム・ジスとは切っても切れない仲だ。

また2000年には慶煕大学の演劇映画科に入学もした。高校後しばらくできなかった勉強に対する意欲を再び燃やしている。