コラム・取材レポ・ブログ

コラム・取材レポ一覧に戻る

カン・ジファン

※2011年2月号「私の時間」(ヒロ・コミュニケーションズ)より

俳優にはそれぞれの美学があって、つらさやしんどさを自分の中におさめてファンには微塵もそんなことを感じさせないのを良しとする人がいるかと思えば、その時々の心情を素直にぶっちゃけていく人もいる。『がんばれ!クムスン』で日本でも大人気となったカン・ジファンは、わりと自分の弱さも見せてファンと感情を共有するタイプの人である。

例えば、彼が日本を巡る旅番組の中で、「実は決まっていたドラマに出られなくなって、今気持ちがとても沈んでいます」…ということをカメラの前でしゃべったり、昨年初めに、所属事務所を辞めたことで問題になった時も、自分の今の心境をファンに伝えるために、お酒を飲んで泣きながら自分の苦悩する心情を吐露して、それをVTRに収録してファンミーティングで見せていた。常日頃から、「今、若いスターたちが大人気で僕も大変です」とか、「ほかの俳優を好きにならないでね」「僕だけを見て!」などなど、冗談めかしてはいるが、かなり本音でお願いしているのが感じられたりして、実に素直なぶっちゃけぶりなのである。また昨年の10月から11月にかけて日本で「カフェ・イン」という韓国の創作ミュージカルを上演して23回公演を演じきったのだが、記者たちを前にしたゲネプロでは、顔がこわばり、ありありと見て取れる緊張ぶりで、見ているこちらも緊張してしまうほど。この時も、その後の囲み会見で「みなさん拍手も笑いもないので恥ずかしくて死にそうでした…」とこぼしていました。

彼くらいの人気スターともなれば、ファンにしてみれば本来は手の届かない人なのだろうけど、この、まるで家族のように弱音を吐いたり悩みごとを言って、それを聞いてあげる…という関係性があるので、みんなきっと彼のことを身近な青年のように感じていることと思う。そうして、また彼のファンが増えていくのである。