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『シラノ』再び

 


初日から2週間、またまた『シラノ』を見に行ったのですが、

リュ・ジョンハン、すっごく良かったです!

 

報われない想いへの侘しさ、寂しさ切なさが

もうビシビシ伝わってきて、

見ながら、

きたきたきた!という高揚感に包まれました。

 

初日の時はご本人もファンの前のあいさつで

とても緊張していて本調子ではなかった~

とおっしゃっていたくらいですから、

見ていても正直テンションがそこまで高まらなかったのですが、

今回はいやあ、さすが、素晴らしかったです!

 

耳にはっきりくっきりと聞こえてくる

艶のある声、

また演技にメリハリがあって、わかりやすく、

舞台映えするんですよね。

 

ロクサーヌへの片想いも

あきらめ感が漂っていて、

豪胆で強気な男の中の男という感じなのに

ふっと、寂しさ、陰りが顔に表れて

そのつどキューンと来てしまいます。

 

ロクサーヌと一緒に

「ベルジュラックの夏」をデュエットするシーンは

すごく幸せそうな表情で、

あとの展開を知っているから余計に切ないんです。

 

 

ロクサーヌに向ける眼差しが、

ただ「愛してる」というものではなく、

恋焦がれているけれど、でも言い出せない、

憧れの君をそっと慈しむように見つめる眼差しを感じるんですね。

 

 

1幕ラストに歌う「Alone」では、

つつーっと一筋の涙を流しながら

ガクッと両膝をついて歌い始め、

そこから立ち上がって

一人で生きていく!と

力強く自分に言い聞かせるように歌うんです。

 

丸い大きな月を背に受けて一人で歌う姿は

神々しい孤高な魂という感じで

崇高ですらありました。

 

2幕の戦場でも

戦場から手紙を書くという約束を命がけで守り、

何かあるとクリスチャンをかばう仕草をするんですよね。

本当にそうやってずっと、クリスチャンが傷つかないように、

ひいてはロクサーヌが悲しまないように

全力で守って来ただろうことがうかがえました。

 

 

最後も、落ちぶれていようとも自尊心高く

きっちりとした身なりでロクサーヌの前に表れる。

金はなくとも高楊枝~という感じで

ガスコン剣士の矜持は崩さない。

 

そんな、命を懸けて生涯一人の女性を愛しぬくという

男のロマンチシズムを魅力いっぱいに体現していました。

 

 

この2日前に見たホングァンホも、

歌も演技も初回を上回る素晴らしさでして、

相変わらずブレのない太くまっすぐ迫ってくる歌声で、

しかも多彩な声音が出せるんですよね。

この歌聞くだけで海越えて来る価値があるなあと思って

彼にも感動して余韻に浸っていたのですが、

 

今回見たリュジョンハンは、

一歩引いた男の枯れた色気を伴って、

シラノそのものっていう感じがしました。

あ、枯れたと言っても、

それはあくまでもイメージのことで、

リュ・ジョンハンさん自身は、鼻を着けているせいか?

むしろ顔がすっきりと若返っている感じすらしましたけど。

髪もふわっとサラサラで、

帽子を脱いだりかぶったりするたびに掻きあげるのですが、

形状記憶があるように

髪がペタンこにならないからすごいなあと

変なところに感心して見てました(笑)。

(ちなみにこれはホン・グァンホも初日はサラサラヘア掻きあげだったのですが、

今回は汗をかいていてサラサラというわけにはいかなかったようで、

これって意外に難しいことなんだなとも思いました)

 

これまで私の中でシラノといえば

映画のジェラール・ドパルデューでしたが、

この日を持ってリュ・ジョンハンに塗り変わりました^^。

 

 

あと、初日から日が経ったせいか、

美男役のイム・ビョングンや

ド・ギッシュ伯爵役のイ・チャンヨンの芝居が

こってりと大きくなっていて面白くなっていました。

 

そうこなくっちゃ~という感じで、

ますます通いたくなるのでした。

 

2017年7月30日執筆

 

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