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ミュージカル『シラノ』開幕!②

記事内容の転載はご遠慮ください

予習できなかった分、復習しました。

原作は戯曲なのですが、
2幕で全5場という区切り方を始め、
ミュージカルも、戯曲通りの展開なんですね。
芝居部分が多い、演劇的要素が強い作品だと思いました。

ただ、やはりそこはミュージカル化するにあたって
ところどころかいつまんであったりするので、
あらかじめ戯曲を読んでおけば、
舞台で時間が飛んでいるところは、
本来はそういうことがあったんだなと理解できます。

なので、物語に関しては戯曲を読んでおくことをお勧めします。

ちなみに私はこれを読みました。
翻訳がとても読みやすかったです。

 

で、ジェラール・ドパルデューの
映画『シラノ・ドベルジュラック』も
ほぼ戯曲通りなので映画でもいいです。

映画では、舞台で表現するのが難しいところ、
例えば、2幕の冒頭、戦場でのガスコン隊員たちの飢えと疲労感や、
戦場でシラノが命がけで手紙を出しに行っている感じとか、
舞台ではセリフでその大変さが語られるだけのところですが、
それは映画を見ると実感として理解できます。
なので、どれだけ大変な思いをしてロクサーヌへの手紙を書き、
届けているか、シラノの想いの深さがより胸に迫ってきます。

なので、戯曲を読んで映画を見ておけば
物語の予習としてはバッチリですね。

で音楽がとっても素晴らしいので、
一度くらいは聞いて耳になじませておくのが望ましいかな。
この素敵な曲をどんなふうに歌ってくれるのかな~と
期待を膨らませながら。

こちらとか→

そして
予習がままならなくても
舞台を見て理解しやすいように
以下にあらすじをまとめてみました。

ネタバレしますので、結末を知りたくない方は
2幕の部分は読まない方がいいです。
が、韓国語が分からずに見るという方は、
全部内容を分かった上で見た方が良いと思います。
個人的な考えでは、
ミュージカルは、ストーリーを楽しむというよりも、
物語の中のその感情を俳優たちがどのように歌と演技で表現するのか
というのを楽しんだ方が満足度が高いと思うので。

<一幕>

●1場  ブルゴーニュ座
新しい芝居の幕開きを待つ人々のコーラスで始まり、芝居を見に来たロクサーヌとクリスチャンが一目ぼれをし、シラノは下手な役者を追い出してひと悶着起こします。
権力を嫌う豪胆な剣豪で、詩人でもあり、美意識の強いシラノの人となりが表現されますが、でもそんなシラノは幼なじみのロクサーヌにひそかに恋をしているものの、鼻がコンプレックスで打ち明けられません。

●2場 シラノのなじみのパン屋
恋しいロクサーヌから2人きりで会いたいと言われ、なじみのパン屋で会うことにしたシラノ。もしや彼女も自分に気があるのではと期待するものの、ロクサーヌから美男子のクリスチャンに恋をしたと打ち明けられ、残酷なことに仲立ちを頼まれてしまいます。
でもクリスチャンは美男ではあるものの、手紙のような風雅なことはてんでダメな武骨な男。そこでシラノはクリスチャンの代わりに恋文を書いてやり、二人の恋を応援することになります。

●3場 ロクサーヌの家のバルコニー下
シラノの恋文はロクサーヌの心をとらえ、彼女はすっかりクリスチャンに夢中。クリスチャンは彼女に愛されているという自信を得て、シラノの手を借りずに自分でちゃんと愛を打ち明けようとしますが、やはり武骨なクリスチャンはロクサーヌの期待に応えられず彼女にへそを曲げられてしまいます。そして再びシラノに助けてもらうのですが、シラノもクリスチャンの代わりをしながらも、いつしか、これまでずっと封印してきたロクサーヌへの恋心を切々と語っていくのでした。その熱くロマンチックな言葉の数々に恋心を燃え上がらせるロクサーヌ。そして再びシラノと入れ替わったクリスチャンと、ロクサーヌはバルコニーの上で熱いキスを交わします。それをバルコニーの下で見つめながら切なさに胸かきむしられる思いのシラノ。
ここでド・ギッシュ伯爵というやはりロクサーヌに恋している男が、裏切られた悔しさでシラノとクリスチャンに自分と共に戦場へ行くよう命令し、クリスチャンとロクサーヌは結婚早々離れ離れになってしまうのでした。ロクサーヌはシラノにクリスチャンが危険な目に合わないように助けてあげてとお願いします。そして「私に手紙を書くようにも伝えてね」ということも忘れずに言い添えます。

 

以下ネタバレ注意!

 

<二幕>

●1場 戦場
戦況厳しい戦場。飢えと疲労で疲れ切っている戦士たち。シラノは毎日危険な戦場を通り抜けてロクサーヌへの手紙を出しに行っていますが、クリスチャンはそのことは知りません。
そんな手紙にほだされてロクサーヌは危険を冒してたくさんの食料を持って戦場にやってきます。それらのことでクリスチャンは、シラノのロクサーヌへの恋心と、ロクサーヌも、もはやクリスチャンの外見ではなく、彼が書いたと思っているその手紙の内容、つまりは書き手の魂に惹かれているのだと悟ります。クリスチャンはすべて打ち明けて本当はどちらが好きなのか、ロクサーヌに選んでもらおうとシラノに告白させようとしますが、その矢先にクリスチャンは砲弾を受けて亡くなってしまい、シラノも真実は永遠に封印しようと決意します。そして戦場で華々しく散ってやろうと敵に戦いを挑むのでした。

●2場 戦場から15年後の修道院
クリスチャンの最後の手紙(実はシラノが書いたもの)を肌身離さず大事にしながら喪に服して修道院で暮らしているロクサーヌ。でも15年のあいだ毎週欠かさず土曜日にシラノが訪ねてきて面白いニュースを読み聞かせしてあげて、ロクサーヌを笑顔にしてあげていたことが分かります。そしてこの日もシラノが来る日でしたが、シラノは何者かの襲撃を受けて腹を切られて重傷を負ってしまいます。ですが、そのケガを隠してロクサーヌを訪ねてきます。いつものように楽しそうにニュースを聞かせるのですが、苦しくなり、クリスチャンの最後の手紙を見せて欲しいとロクサーヌに頼みます。
その手紙を読み上げるシラノ。ロクサーヌはその声、しゃべり方にハッとします。それはかつて自分が最も心動かされた、あのバルコニーで耳にしたものだったからです。そして彼女は、すべての手紙はシラノが書いていた、自分はシラノに恋をしていたのだということに気が付くのでした。でもシラノはあくまでもクリスチャンを思って最後まで自分の恋心を認めようとしません。「クリスチャンのために流す涙のうち1,2滴だけ私のために流してくれればそれでいい」と言って、俺は最後まで戦うのだ!と死神に向かっても立ち向かって男の心意気を見せて、ロクサーヌの腕の中で息を引き取るのでした。

 

ちなみにさらに詳しい詳細あらすじは

リュ・ジョンハン日本公式サイトに掲載されていますので

そちらをご覧ください。

ミュージカル『シラノ』開幕!③に続きます。

 

2017年7月16日執筆