コラム・取材レポ・ブログ

コラム・取材レポ一覧に戻る

アン・ソンギ

※2000年6月発刊「韓国はドラマチック」(東洋経済新報社)より

韓国映画といえばイコールアン・ソンギというほどの韓国映画界を代表する国民俳優である。日本で公開された韓国映画のうち2本に1本は出ていたんじゃなかろうか。

父親が映画の企画製作会社にいた関係で1957年映画『黄昏列車』で子役デビュー。5歳の時のことだった。その後いくつかの映画に出演したあと休業し、いったんは学生に専念して韓国外国語大学ベトナム語科を卒業。中央大学演劇映画大学院に入ったものの中退し、再び俳優の道へ。80年代の韓国ニューウェーブの到来を告げた記念碑的作品の『風の吹く良き日』で数多くの映画祭で賞を受賞しトップスターになった。その後は80年代の韓国映画の全盛期を築いていくことになる。あまりの人気に映画界はアン・ソンギが出る映画と出ない映画に分けられた程だという。

日本映画の『眠る男』に、ずーっと眠っている男を演じて話題にもなった。

93年には『トゥーカップス』で酸いも甘いもかみ分けたベテラン刑事を肩から力の抜けたようなコミック演技でこなし、99年の『情け容赦なし』では珍しく犯人役で、不気味な悪人を存在感たっぷりに演じていてまさに変幻自在。

ものすごい人格者で、彼を知る人誰もが「本当に素晴らしい人」と賞賛してやまない。