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スポーツ選手から転身を図った俳優たち

オリコングループ発行「月刊デ・ビュー」2005年7月号より(※掲載元の許可を得て載せています)

今年来日した若手スターたちのうち、スポーツ選手だったところを、怪我がきっかけで芸能界に足を踏み入れ、頭角を現すようになってきたという2人がいた。キム・レウォンとチョ・ハンソンだ。その歩み方をちょっとご紹介しよう。

キム・レウォンは、ドラマ『屋根部屋のネコ』『ラブストーリー・イン・ハーバード』や6月公開予定の映画『マイ・リトル・ブライド』などで韓国で大人気のスター。もともとキム・レウォンはバスケットボールの選手で、小学校を卒業してからバスケのために田舎からソウルの学校に上京し、ひとりでコーチの家に下宿して選手生活を送っていた。それほど本格的なスポーツマンだった。

そんな時、父親の友人がCM監督をやっていたこともあり、バスケットのシーンが必要で、そこでのバスケ選手の代役に声を掛けられたのが最初のきっかけだった。そして、そこでは、やはり当時から光るものがあったのだろう、代役のはずが、いつの間にかメインモデルとなってしまったという。

その後も周囲や父親から「お前は生まれつきのスポーツ選手だ」といわれてバスケを続けていたそうだが、足に大きな怪我をしてしまい、本格的に芸能界に進むようになった。16歳から、ドラマに出たり、映画で主人公の子供時代を演じたりと様々な活動を経ていくうちに、仕事への欲が芽生え始めた。本人いわく、「20歳のとき、出演予定の番組で、監督から、もうお前はいいと降板させられ、すごくプライドが傷つき、そこから、一生懸命にやってやるという情熱が生まれた」のだとか。

以降は、‘ぶっきらぼうだけど心の優しい青年像’や、‘憎めないプレイボーイ’といったキャラクターを得意とし、20代、30代女性たちから圧倒的な支持を得るようになった。昨年は韓国のアカデミー賞ともいわれる大鐘賞で新人男子演技賞を、年末のSBS放送局の演技大賞では、最高人気賞、10大スター賞を受賞するなど、押しも押されもせぬトップスターの仲間入りをしている。

一方、映画『オオカミの誘惑』やドラマ『ナイスガイ』に出演しているチョ・ハンソンは、サッカー選手だった。それもゴールキーパー。サッカーの国家代表選手になることが夢だったが、大学時代に腰を負傷し、その夢を断念せざるを得なかった。10年近くもサッカー一色だっただけに、このときは今後どうすればいいのか途方にくれたという。しかし、選手時代にすでに、「雨の中のゴールキーパー」というコンセプトのCMなどへの出演経験があったことで、まずはモデルとして芸能界に進むことを決意。サッカー選手になることを共に夢見て、応援してきた家族からは大反対にあったが、背水の陣で仕事に取り組むうちに、認めてもらえるようになったそうだ。

『オオカミの誘惑』ではケンカや乱闘場面などがふんだんに出てくるが、それもスポーツを長年やってきた利点で、アクションシーンの撮影には大いに助けになったという。サッカーで培ってきた根性で、スターへの階段を一歩一歩上っている最中だ。

延長戦コラム

スターたちの趣味・特技

スターにインタビューしていると、意外な趣味の話に出会うことがある。

例えば、キム・レウォンは最近、ピアノやバイオリンを習っているという。役作りのためというわけではなく、先輩俳優から、豊かな人生を送るためにも楽器の演奏ができるといいと薦められたのがきっかけだ。

『エンジェル・スノー』『美術館の隣の動物園』などで知られている映画俳優のイ・ソンジェは、映画を撮るたびに特技が増えていくのだそうだ。例えば、『氷雨』は山登り場面があるため、韓国最高の山岳家からロッククライミングと氷壁登攀を5ヶ月にわたって教わったという。また次の作品の『風の伝説』では、ダンサーの役だったので、超一流のダンサーから社交ダンスの指導を受け、また他の作品ではトランペットを学ぶことになった。

『美しき日々』『真実』などでおなじみのリュ・シウォンは、レーサーとしての顔を持つ。昨年プロに転向したそうだから、既に趣味や特技というレベルを超えてしまったが…。その人なりの趣味や特技を見ていくと、役柄とはまた違った顔が浮かんでくるから面白い。