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ユ・アイン

2011年7月号「私の時間」(ヒロ・コミュニケーションズ)コラムより

今、日本で大人気のドラマが『トキメキ☆成均館スキャンダル』。朝鮮時代のエリート学校を舞台に、男装した女の子が入学して巻き起こる青春ラブコメディーだ。見始めて「この人は誰?素敵!」となるのが、学校で‘暴れ馬’と呼ばれながらもヒロインを陰で助けてあげる心優しき男を演じたユ・アイン。韓国では彼の魅力にはまって恋煩いする女性が続出した。

ユ・アインはデビュー作で素敵なお兄さん的役どころを演じて10代ファンから人気を集めたものの、その後は役者として自分が何を見せたいかにこだわってきた。映画や音楽もインディーズ系が好きという嗜好のせいか、映画デビュー作も、『俺たちの明日』で、精神的に不安定な少年の危うい心を鮮烈に演じていた。アイドルスターになれたところをあえてメインストリームを歩いてこなかった‘非主流俳優’と呼ばれている。個人的にはドラマ『必殺!最強チル』で、心が引きちぎられそうな苦悩と葛藤を繰り広げていく刺客を演じているのを見た時から「すごくいい!」と大注目していたので、『成均館スキャンダル』でようやくブレイクしたのが嬉しかった。

5月にそのユ・アインが初来日した。現在24歳だが、少年性を残しながらも、一過言ある、深みを感じさせる青年だった。そしてとても表現力が豊か。テレビ番組に生出演した時、「今の気持ちは?」と聞かれて、椅子に思いっきりもたれてぐたーっとしたジェスチャーをして、「どうしていいかわからない」という気分を体全体で表していたし、マルバツで答えてもらうところも、どう答えようか悩む過程を表情で見せてから、満面の笑顔でマルを出すというように、時間が短い分、言葉で語る以上に表情や体で気持ちを表現していたのに感心した。

また夢の実現に必要なことを聞かれて「自信を持つこと。そのためには、無礼にならず、自分の内面の考え方をしっかりと持つことです」と答えていたのが印象的で、彼がその言葉をしっかり体現して着実に俳優としての歩みを進めているのが嬉しく思えた。