映画解説

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タイトル 連理の枝
韓国公開年 2006年
出演者 チェ・ジウ チョ・ハンソン チェ・ソングク ソ・ヨンヒ
監督 キム・ソンジュン

【 映画紹介 】

『連理の枝』は、余命短いながらも明るく生きる女性と、彼女と出会い初めて愛を知った男の切ないラブストーリーです。

愛をゲームのように軽く楽しんでいた男は、ある日出会った明るくはつらつとした女性に惹かれていきます。病院で再会し、共に過ごすうち、女性の方も男を愛するようになるのですが、彼女は不治の病を抱えていました。

明るいラブコメの雰囲気で始まり、二人の友達たちの恋の行方や病院の担当医と看護師のコミカルな恋も織り交ぜながら、残された時間を精一杯生きようとする二人の男女の輝かんばかりのときめく恋が美しく描かれていきます。

タイトルにある連理の枝とは、根の違う二本の木の枝が寄り添い絡み合って、まるで一本の木のように育ったもので、ひとつの愛を育んでいく恋人たちの永遠の愛を象徴しています。

『NOWHERE(ノーウェアー)情け容赦なし』で助監督を努めたキム・ソンジュン監督が脚本も書いた監督デビュー作です。

主演はチェ・ジウで、意外にも映画で本格的な悲恋ものを演じるのは初めてとなります。前半は茶目っ気たっぷりの明るい姿で、後半は、涙の女王の称号がぴったりの切ない演技を披露しています。相手役は『オオカミの誘惑』などのチョ・ハンソン。プレイボーイが愛を知って変わっていくという、チャーミングかつ、真摯な姿を見せています。

彼らの友人役で登場するチェ・ソングク、ソ・ヨンヒのコミカルカップルが物語に温かみを添えています。

tashiro

韓国での公開時には‘世界で一番悲しいハッピーエンド’というコピーで紹介された映画でしたが、最後のどんでん返しはちょっと衝撃的で、これでさらに泣いてしまうか、はたまたびっくりして、涙が引っ込んでしまうか、評価の分かれるところでしょう。
連理の枝が出てくる牛島(ウド)は、済州島からフェリーで15分の距離にある美しい自然が残る島です。あの連理の枝の木は、5000万ウォンかけて撮影用に作られたもので、撮影後は済州市に寄贈され、映画のセットのままに牛島で一般の観光客も観覧することが出来るようになっていましたが、残念ながら、その後台風で木が無くなってしまったそうです。