映画解説

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タイトル ユア・マイ・サンシャイン
韓国公開年 2005年
出演者 チョン・ドヨン ファン・ジョンミン ナ・ムニ チョン・ユソク
監督 パク・チンピョ

【 映画紹介 】

『ユア・マイ・サンシャイン』は、HIVに感染した女性を一心に愛しぬく男の純情が胸を打つラブストーリーです。

農村に暮らす独身青年のソクチュン(ファン・ジョンミン)がある日一目ぼれしたのは、コーヒーショップに勤めるウナ(チョン・ドヨン)でした。ウナは悲惨な男性経験を持ち、愛を信じられない女性でしたが、ソクチュンの献身的な愛を受け、愛される喜びに目覚めて、2人は結婚に至ります。しかし、ウナは昔の夫に執拗に迫られ、あげくにはHIVに感染していることがわかり、幸せな日々は崩れていくのでした。

この作品は、実際のカップルを題材にした物語で、発端は2002年の新聞に掲載された、HIVキャリアであることを知らずに体を売って逮捕された女性の記事でした。彼女の裁判に興味を持ったパク・チンピョ監督が取材を進めるうちに、事件に秘められた愛の物語を知るようになり、本作の制作へとつながりました。50%ほどが実際のエピソードだそうです。

過酷な運命を背負ったヒロインを演じているのは、この映画の構想段階から、この役を演じられるのは彼女しかいないと監督がほれ込んだチョン・ドヨン。そしてファン・ジョンミンは、役柄に添って15キロ体重を増やしてから役に臨み、また劇中で12キロ減量するという情熱を見せ、純朴な男の愛を熱演しました。

ネットユーザーが選ぶ2005年最高の映画に選ばれたほか、大韓民国映画大賞で主演男優、主演女優賞をそろって受賞。青龍映画賞では、監督賞、主演男優賞、ベストカップル賞を、韓国映画評論家賞で主演女優賞を受賞しました。2005年に韓国で公開された当時、300万人を動員し、恋愛映画ジャンルで最も観客を動員した映画となりました。

tashiro

主演のチョン・ドヨンは出演を決めるのに6ヶ月かかったそうです。というのも、実話に基づいているとはいうものの、あまりに強烈な内容なので信じられず、自分の中で受け入れることができなかったからだそうですが、そんな彼女の考えを変えさせたのが2枚の写真でした。「健康そうな男性の写真と、その彼が妻に去られ、数ヵ月後に白髪交じりですっかりやつれてしまった写真を見せられ、彼をここまで変えた愛とはなんなのだろうと知りたくなった」のだそうです。