映画解説

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タイトル ラブ・インポッシブル~恋の統一戦線~
韓国公開年 2003年
出演者 チョ・インソン キム・サラン コン・ヒョンジン ホ・ヨンラン
監督 チョン・ショシン

【 映画紹介 】

『ラブ・インポッシブル~恋の統一戦線~』は、韓国の男性と北の女性が恋に落ちてしまう過程を軽快なタッチで描いたラブコメディーです。

女の子大好きの遊び人の韓国の大学生キム・チョルス(チョ・インソン)。遊びすぎがたたって卒業が危ぶまれる事態に陥りますが、教授から、中国の延辺で行われる南北共同の古墳発掘事業に参加するなら卒業させてやると言われ、しぶしぶ参加することに。そこで一目ぼれしたのが、北朝鮮のまじめなエリート女学生オ・ヨンヒ(キム・サラン)。まじめな彼女にはナンパなチョルスが我慢ならず、どんなにアタックされてもびくともしなかったのですが、ひょんなことから彼に好意を持つようになります。しかし、韓国と北朝鮮の男女、しかもそれぞれの父親は国の要職についているだけに、禁断の愛となってしまう2人の恋の行方はどうなるのでしょうか。

南北が分断されている現状で、南の男性と北の女性の恋物語は題材としては悲劇になりがちですが、本作品ではそこをあえて可愛い恋の話にして、実際には難しいだろうけれど、一種のファンタジーのように作っています。

『夢精記』でヒットメーカーとなったチョン・チョシン監督の作品で、主演は、チョ・インソン。彼はこのとき、『ピアノ』や『星を射る』といったドラマで注目の存在でしたが、『バリでの出来事』で大ブレイクする一歩手前という時期でした。お堅いヒロイン役には2000年のミスコリア出身で、『このろくでなしの愛』のキム・サラン。現地のガイド役には芸達者なコン・ヒョンジン、ヒロインの友達には『姉さん』『ソドンヨ』のホ・ヨンランが扮しています。

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この作品、男性が韓国で、女性が北朝鮮でしたが、韓国で公開されたときのタイトルは‘南の男北の女’(「南男北女」)というものでした。これは男は韓国の男性のほうがハンサムで、女は北朝鮮のほうがきれいだという意味のよく聞かれることばです。この作品以外にも、『シュリ』や『特殊工作員~ヒドゥンプリンセス』など南北分断を背景にした恋物語では北朝鮮の女性と韓国の男性がカップルになることが多いです。
ところで、チョ・インソンは、この作品について「完全に崩れた演技というのに自信がなかったけれど、この映画でそれを学んだ」と語っていました。ここでの演技経験が、次の作品『バリでの出来事』でのちょっとバカっぽくみえる遊び人の御曹司という新たなキャラクター像につながっているのかなという気がしますね。