映画解説

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タイトル ビッグ・スウィンドル!
韓国公開年 2004年
出演者 パク・シニャン ヨム・ジョンア ペク・ユンシク イ・ムンシク
監督 チェ・ドンフン

【 映画紹介 】

『ビッグ・スウィンドル!』は、詐欺師たちの愛と欲望とだましあいを描いたサスペンス・ムービーです。

出所したばかりのチャンヒョク(パク・シニャン)は韓国銀行横領詐欺という大計画を、伝説の詐欺師キム先生(ペク・ユンシク)に持ちかけます。そして目的のために一癖もふたクセもある詐欺師たちと5人でチームを組んで計画を実行に移すのですが、逃げる途中でメンバーはバラバラとなり、お金もどこかに消えてしまいます。お金はどこへ、そしてこの計画の裏にはいったいなにが隠されていたのでしょうか。

映画は、計画が失敗したところから始まり、関係者たちの証言によって一つ一つパズルを埋め込むように事件の全貌が明らかになっていきます。

軽快な詐欺ゲームの物語ですが、一見ただの詐欺事件かと思わせておきながら、実はその裏には首謀者の別の思惑が存在していた……という、脚本がよく練りこまれた作品です。

この作品が長編デビュー作となるチェ・ドンフン監督自身が書いた脚本で、三大映画賞で脚本賞と新人監督賞を総なめにしました。

ドラマ『パリの恋人』で日本でも一躍知られる存在となったパク・シニャンが、物静かで気弱な小説家の兄と、押しの強いチンピラ詐欺師の弟という一人二役を特殊メイクを施して演じています。

他に『愛してると云って』のヨム・ジョンア、『地球を守れ』のペク・ユンシク、『チェオクの剣』のイ・ムンシク、『大望』のユソンらが出演しています。

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この映画に描かれたように、1996年に韓国銀行(クミ支店)で実際に当座手形の偽造事件が起こりました。チェ・ドンフン監督はこの事件に着想を得て脚本を書き始めたとのことですが、いまだに犯人は捕まっておらず、この事件がきっかけでこのあと当座手形の引き出し方式が変わったそうです。
チェ・ドンフン監督はこの映画に出てくるような小悪党たちを描くのが好きなようで、2作目も、人気漫画を映画化した『いかさま師』で再びクライムサスペンスに挑み、その後も『10人の泥棒たち』『暗殺』と大ヒットを飛ばし続けています。