映画解説

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タイトル ソウルガーディアンズ 退魔録
韓国公開年 1998年
出演者 シン・ヒョンジュン チュ・サンミ アン・ソンギ
監督 パク・クァンチュン

【 映画紹介 】

『ソウルガーディアンズ 退魔録』は、悪魔の子供を宿す運命の女性と悪魔を退治する退魔師が織り成す切ないロマンチック・ホラー・ファンタジーです。

実際に韓国で起きたカルト教団の集団自殺事件をモチーフにしたベストセラー小説を原作に、最先端の映像技術を駆使して制作された、ホラー、メロ、オカルトスリラー、ファンタジーといった様々な要素を混在させた超娯楽大作。『シュリ』に先んじて韓国型大型映画、いわゆるブロックバスターを開拓した作品として大きく注目された作品です。

悪霊を呼び覚ますために集団自殺したカルト宗教団の事件現場で、妊婦から奇跡的に誕生した女の子。実はその子は将来の悪霊を宿すべく産まれた子でした。20年後、なにも知らずに成長したスンヒ(チュ・サンミ)。そこに現れる退魔師のヒョンアム(シン・ヒョンジュン)と、スンヒの誕生にも立ち会ったことがあるパク神父(アン・ソンギ)。集団自殺事件の時に生き残った5人の信者が次々と殺害される中、彼らはスンヒを悪霊から遠ざけようと隔離して保護するのですが、退魔師でありながら、彼はスンヒと愛し合うようになります。しかし、運命のときは確実に迫ってくるのでした。

タイトルからして恐怖映画かと思いがちですが、主題はあくまでも悲しい愛です。やっぱり愛してはいけない者同士が愛し合う、これぞドラマチックラブでしょう。多少の?をつつくのは野暮というもの。勢いで見ていけばラストの絶叫に涙しているはずです。

悲しみを背負った退魔師には『天国の階段』などでおなじみのシン・ヒョンジュン。ここでも報われない愛の主人公を熱演しています。

悲劇のヒロインには『誰にでも秘密がある』のチュ・サンミ、そして神父役には国民俳優アン・ソンギが扮しています。

ちなみに映画の最後に流れる歌はチュ・サンミが歌っていますのでお聞きのがしのないように。

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ラストはあまりの切なさにため息が出てしまいました。悪を倒すべく使命を負った男と運命に翻弄される女。まさに非日常の世界が展開され、劇的な愛に浸りたい人には打ってつけの作品です。映像全体から漂う世紀末的な雰囲気、警察が集団自殺現場に踏み込むシーンなど、全体にスピード感が素晴らしいですが、ちょっとテンポがよすぎて、2人の男女が心を通わせていく下りなどはもう少し丁寧に描いて欲しいなあという部分もありましたが、ラストまで行くと、もうそんな野暮なこと言いっこ無しという気にさせられました。