映画解説

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タイトル ノーボーイズ、ノークライ
韓国公開年 2009年
出演者 ハ・ジョンウ 妻夫木聡 チャ・スヨン 徳永えり 貫地谷しほり
監督 キム・ヨンナム

【 映画紹介 】

今回お送りする『ノーボーイズ、ノークライ』は、組織の下っ端として働く、日本と韓国のドンづまり人生を送っている男達のひと夏の交流を描いた作品です。

母親に捨てられた孤児のヒョング(ハ・ジョンウ)は、自分を拾ってくれた事業家のおじさんのために小さな船で海を渡り密輸品を運ぶ仕事をするような気ままな生活を良しとしています。そんな彼を毎回迎えに来るのが、家族の世話に追われ、お金をかせぐために組織の下働きをやっている青年トオル(妻夫木聡)でした。最初はお互いを警戒し、気詰まりな2人でしたが、失踪した父親を探す韓国人女性チス(チャ・スヨン)と共に行動することになって、二人の男たちの距離も縮まっていきます。寂しさを隠し持ちながら、それを感じないようにお気楽に生きていこうとするヒョングと世話の焼ける大家族を背負って、お金がすべてという余裕のないギリギリの人生を送っているトオルのあいだには確実に何かが生まれていくのでした。

韓国では『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』の人気が高いのですが、その脚本を執筆した渡辺あやのオリジナル脚本をもとに、日本の制作会社と韓国の制作会社が共同で企画・制作したもので、『ドント・ルック・バック』というインディペンデント映画で評価された韓国のキム・ヨンナム監督がメガホンを取りました。

主演は『チェイサー』などのハ・ジョンウと、『ジョゼと虎と魚たち』などで韓国でも人気の高い妻夫木聡という日韓を代表する若手の2トップの競演です。

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いかがでしたか? 撮影場所は新潟。脚本家の渡辺あや氏が島根に住んでいて、周辺の海には韓国や中国から流れてくる漂流物がけっこうあるのだそうです。それにインスピレーションを受けて、ボートひとつで海を越えてくるヒョングの物語を書き始めたのだとか。ハ・ジョンウと妻夫木聡はこの撮影を通して、実際にも映画の人物たちのように心を通い合わせて良い友達になれたそうです。